GIZA studio R&B PARTY 潜入レポート特集
 

GIZA studio R&B RESPECT Vol.1 〜six sisters selection〜
  1. Free―松田明子(RAMJET PULLEY, rumania montevideo)
  2. Tell Me―中村由利(GARNET CROW)
  3. I'll Be There―倉木麻衣
  4. You Can't Hurry Love―松永安未(the★tambourines)
  5. Killing Me Softly With His Song―三好真美(rumania montevideo)
  6. I Will Survive―愛内里菜
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「GIZA studio R&B PARTY at the Hills パン工場[堀江] Vol.1」
潜入レポート!

Official Site:http://www.gizamusic.com/respect/

先月号の表紙を飾った6人のディーヴァが参加した『GIZA studio R&B RESPECT vol.1〜six sisters selection〜』がなんとライヴでも実現! GIZA studioの歌姫達が共演したインターネット・ライヴ「GIZA studio R&B PARTY at the Hills パン工場[堀江] Vol.1」の模様を、大阪の会場で司会を勤めた斉田才が独占レポート!

 まさか、こんなに早くあのメンバーでのライヴが実現するとは! 去る、12月15日(土)に行われた「GIZA studio R&B PARTY at the Hills パン工場[堀江]Vol.1」。12月5日にリリースされたコンピレーション・アルバム『GIZA studio RESPECT vol.1〜six sisters selection〜』で参加していたGIZA studio所属の6人のディーヴァ、倉木麻衣、愛内里菜、中村由利(GARNET CROW)、三好真美(rumania montevideo)、松田明子(RAMJET PULLEY、rumania montevideo)、松永安未(the★tambourines)が同時に集い、R&Bの名曲をインターネット・ライヴで披露してくれたのだ。偶然にも、そのイベントの司会進行役でNew Cinema蜥蜴・車谷啓介氏とその場に居合わせた私、音楽ライター斉田才は、そのライヴを直に体験することができた。早速その模様をレポートしてみよう。
 
 14時5分過ぎ、出演者の紹介映像が流される。これが、パシフィコ横浜の大画面と大阪は堀江の「パン工場」、そして全国6カ所の街頭ビジョンに“IPv6”という最新のインターネット技術を通して同時中継されているのだ。映像終了と同時に、Experienceの演奏がスタート! ファンキーなジェームス・ブラウンのナンバー「Gonna have a funky good time」。ギターのジェフリー・クエストのグルーヴィンなヴォーカルでライヴ会場はのっけからノリノリだ! それをさらに盛り上げるべく、曲途中で司会者3名がステージに登場、その後、曲はさらにファンキーさを増して終了した。


Akiko Matsuda
(rumania montevideo、
RAMJET PULLEY)


Yuri Nakamura
(GARNET CROW)
 


Mai Kuraki
 
 


再び司会者登場、早速横浜会場とのやりとりに……。横浜の司会は内藤智子とSoul Crusadersのキング・オパールが行っている。横浜会場はコンサート会場のようなスペースに、かなり大きな画面が設置されているようだ。ひとしきり横浜とヴァーチャルにつなげた後は、トップバッター、RAMJET PULLEYの松田明子が登場。歌うのは、デニス・ウィリアムス77年のヒット曲「Free」。今やフリーソウルの定番として名高いこの曲を、松田は涼しげな歌声で聞かせてくれた。初めてのライヴにして松田の落ち着いた静謐さが清々しい。特別な演出などしなくても、雰囲気のある表情と歌声を聞かせてくれる人だ。
 しっとりした空気感の中、続いて登場したのはthe★tambourinesの松永安未。彼女はシュープリームスの66年の全米No.1ヒット曲「You Can't Hurry Love」を披露。オリジナルはダイアナ・ロスが跳ねた感じで歌っていたのを、松永ヴァージョンではテンポを落としてゆったりと歌っている。この力の抜き加減が、彼女のルックス・イメージとも相まってこれもまた場の雰囲気を和ませる。2人共に、本人達の作品にもぜひ、この感じを反映させて欲しいものだ。
 2曲終わって再び大阪と横浜とのやりとりの後は、GARNET CROWの中村由利が登場。彼女が歌うのは、グルーブセオリー95年のナンバー「Tell me」。オリジナルはアメール・ラリューがグルーヴ感溢れて歌っていたのを、中村はすっかり彼女色に染め上げていた。中村のふくよかな声質とデジタル・ビートのマッチングが心地よい。お披露目ライヴとは思えない堂に入った彼女のパフォーマンスで、GARNET CROWのライヴもぜひ見てみたくなった。
 続いて中盤は、再びExperience。スティービー・ワンダーの「sunshine of my life」と「I wish」だ。キーボードのマイケルとギターのジェフリーが交互にヴォーカルをとる。昨年夏の倉木麻衣ツアー・バンドをさらにパワー・アップした布陣のExperiennce。さすがに安定した演奏。途中で挟んだデイブのドラム・ソロ、各プレイヤーのアドリブもソツがない。観客をのせるサービス精神もおう盛だ。


Mami Miyoshi
(rumania montevideo)


Ami Matsunaga
(the★tambourines)


Rina Aiuchi
 

Experienceがひとしきりブラック・フィーリングたっぷりの演奏を繰り広げた後は、いよいよ愛内里菜の登場。曲は70年代のディスコ・クイーン、グロリア・ゲイナー78年のヒット曲「I Will Survive」。歌唱力のうまさには定評のある愛内だけに、歌い出しから力強く、滑らなヴォーカルは、まるで往年のダイアナ・ロスのよう。愛内はユーロビート系のグルーヴ・ナンバーのみならずR&B系のグルーヴもイケることを、この日のライヴで証明していた。
 そして、再度司会と横浜とのやりとりあって、続いては2曲続けてのお披露目。まずはrumania montevideo三好真美の「Killing Me Softly With His Song」(邦題名:やさしく歌って)。ネスカフェコーヒーのCMで日本人には馴染み深いこの曲、ロバータ・フラックが歌ったオリジナルのイメージを損なうことなく、三好は淡々と切々とした歌声で聴かせてくれた。
 そして、倉木麻衣。曲は、ジャクソン5、70年の大ヒット全米No.1作品「I'll Be There」。当時10歳のマイケル・ジャクソンが初々しく歌っていたこのナンバーを倉木は、スローなテンポで情感込めて歌い上げる。小さな身体からは想像もつかない存在感、初めてのツアーを経験したその自信の現れか、一つ一つの歌う表情や仕草までもが魅せる術を心得ている。曲後半からは堀江も横浜の会場もオーディエンスが大きく手を振り上げ、彼女の歌を盛り上げていた。
 最後は出演者全員がステージ上に集合、この日のライヴのためのスペシャル・ナンバー、ビートルズの名曲「Hey Jude」を披露。交互に歌い上げる6人の個性が、ぶつかっては弾け、融合する。その贅沢な歌声の共演は、ライヴの楽しさを凝縮して僕らに伝えてくれた。曲後半では、会場のオーディエンスもペンライトを一斉にかざしてライヴに参加。まったく通常のライヴと変わらない盛り上がり風景だった。
 それにしても、たった1時間のインターネット・ライヴ用に、この豪華な出演者陣、そして初めてのライヴ・パフォーマンスとは! これはもう次回は、一般オーディエンスを実際に会場に呼んでの生ライヴを是非とも実現させて欲しい。それと、やっぱりもっとたくさん歌が聴きたいッ。ぜひ、vol.2、vol.3バージョンを期待したい。
 アットホームでパーティーのようだったこの「GIZA studio R&B PARTY at the hills パン工場[堀江] Vol.1」。嬉しい事に、2月14日にはこのライヴの映像がDVDとしてリリースされる。これは6人のディーヴァからリスナーに向けての、素敵なバレンタイン・プレゼントと言えるだろう。
 

【Set List】

1.松田明子「Free」
2.松永安未「You Can't Hurry Love」3.中村由利「Tell Me」
4.三好真美「Killing Me Softly With His Song」
5.愛内里菜「I Will Survive」
6.倉木麻衣「I'll Be There」



●6人の夢の競演ステージを全収録!
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