愛内里菜

New Single
「Sincerely Yours/Can you feel the POWER OF WORDS?」

8.1 on sale


・RINA AIUCHI LIVE TOUR 2002“POWER OF WORDS”6.13 at Zepp Tokyo・

昨年クラブ・サーキットを行う事で多くの人に触れ、たくさんの言葉に支えられていると実感した愛内里菜。その気持ちを目一杯詰め込んで作られたのが、5月15日にリリースされた2ndアルバム『POWER OF WORDS』。言葉の力を歌った今作は、オリコンのアルバム・チャートで初登場1位を記録し、その後3週連続でトップ10内にランクインされ、今もなおロング・セールスとなっている。ナマで伝えるライヴで、さらに多くの人に自分が感じた気持ちと言葉で勇気を与えたいと思っていた彼女だが、以前から熱望していた念願のライヴ・ツアーが5月16日のZepp Osakaを皮切りにスタートし、全国6ケ所8公演が行われた。今回はこの「RINA AIUCHI LIVE TOUR 2002“POWER OF WORDS”」の最終日である、6月13日のZepp Tokyoの模様をいち早くレポート!


 6月13日木曜日。この日はあいにくの雨模様で、東京地方の気温は23℃という肌寒い日であった。17時30分頃に到着すると、既に傘を差した人達で会場の周りには長蛇の列が出来ていた。18時の開演と同時に会場入りが行われたが、少しでも前で観たい思いからか1階のホールへ入る人々は小走りで駆け込んで行った。  予定開演時間より少し遅れた18時45分、ステージ両サイドに取り付けられたスクリーンにCGの映像が映し出されSEが流れると、高揚した会場からはRINAコールが湧き起こる。そしてステージ中央に組まれた白い家のようなセットの2階部分に4人の女性ダンサーが登場すると、スクリーンに“RINA AIUCHI”の文字が浮かび上がる。いよいよ登場か……!と次の瞬間、セットの2階中央にキラキラ光るブルーの衣装に身を包んだ愛内里菜が登場。待ちに待った観客の大きな歓声と拍手の中、遂にデビュー・シングル「Close To Your Heart」でライヴがスタート。しかし彼女は緊張した姿は微塵も見せず、リラックスした伸びやかなヴォーカルを場内に響かせる。続いて会場を一気に盛り上げようと“喝”を入れるような力強さの「FAITH」。そして最初のMC。第一声となった「愛内里菜でーすっ!」という元気一杯のひと声からは、今まで温存していた彼女の溢れんばかりのエネルギーが感じられ、この後のパフォーマンスにいっそう期待が高まった。

 続くダンス・ナンバー「It's crazy for you」「Run up」によって、あっという間に会場はヒート・アップ。また、ネット・ライヴでしか見る事が出来なかった「I Will Survive」で、ソウルフルなヴォーカルを披露してくれたのも、ファンにとってはたまらない。

  「この曲は言葉に対する不安、葛藤、自信が素直に書けたもので、アルバム『POWER OF WORDS』を作った責任として作った曲です」と紹介した「Can you feel the POWER OF WORDS?」。溢れる想いを綴ったこの曲を、約3000人という満員のオーディエンスを前に清々しく歌い切っていた。

 「愛内らしさとは何だろうと自分自身と葛藤して闘っていたけど、ふと気付くと家族や友人、スタッフ、ファンのみなさんがいて、自分以上に自分の力を信じてくれる人がいる事に気付かされました。挫けそうな時はみんなから力を貰っています。そんな感謝の気持ちを込めた、思い入れのある曲です」と、1stアルバムからの「Dear…。From…。」。切ないファルセット・ヴォイスが軽やかなギターと絡み、“ありがとう”という何気ないフレーズでさえ、ぐっと胸に染み込んできた。続く「pink baby's breath」では、セットの1階部分が開き、“RINA'S ROOM”が出現! ベッドでくつろいだ女性をバックに、愛内もステージ中央の椅子に座って柔らかい表情で語りかけるように歌う。曲によってまたひと味違った表情を見せる彼女のヴォーカルは、ここまでで一気に高揚した会場を緩やかな雰囲気へと変えた。

 そしてセカンド・アルバムや今回のツアー・タイトルにもなった「POWER OF WORDS」では、白い衣装へとチェンジし、バック・ダンサーもギターを持って登場。ロック・テイストなアレンジが施されたこの曲の最後のフレーズでは、“can you feel the POWER OF WORDS?”と力強く問いかけた。終盤は最新シングル「I can't stop my love for you1」と、名探偵コナンの振りつけも懐かしい「恋はスリル、ショック、サスペンス」で会場の熱気も最高潮に。腕を大きく左右に振り上げ、思い思いに身体を揺らす観客の熱気に満ちた空気で、会場全体がひとつになった。そしてラスト・ナンバー「Ohh! Paradise Taste!!」で本編は終了した。

 ステージからメンバーが離れると、すぐに観客からアンコールが湧き上がった。それに答えてまずはバンド・メンバーが登場し、寺尾(キーボード)が「里菜の歌が聴きたいか〜! 里菜!里菜!」と会場に問いかけ、会場も一丸となってさらに大きな声で返す。それに答えて現れた愛内は、いきなりカメラを取り出し、会場の人達と記念撮影。しかしその時に発せられた「端の人は写っていないと思っているかもしれないけど、里菜の心には写っているからねっ!」と、支えてくれている一人一人を大切に想う愛内らしい優しさが感じられた言葉も印象的だった。

 アンコール1曲目では、家族に対する感謝の気持ちを歌ったミディアム・ナンバーで、8月1日にリリースが決定した新曲「Sincerely Yours」をひと足早く聴かせてくれた。この曲を初めて耳にした観客も、スクリーンに映し出された歌詞を見て、愛内と一緒に歌い始めた。同時に赤、ピンク、みどり、青といった色とりどりのペンライトが会場全体で一斉に振られ、いつまでも心に残る1シーンとなった。

 「これを最後にはしたくはないし、次も会えると信じてこの歌を歌います」と、いよいよラスト・ナンバー「Forever You 〜永遠に君と〜」へ。バラードからアップ・テンポなダンス・ナンバーへと変化していくこの曲でさらに会場は盛り上がり、愛内と観客によるサビの“La la la la …”の大合唱でステージは終了した。

 最終日のこの日、ステージ上でサポート・メンバーの1人ずつから愛内に花束が贈られると、彼女は涙ぐみながらも充実感に溢れた笑顔を見せていた。「ライヴをする事が念願で、ライヴの夢を見るぐらいでした。初のツアーを成功させてくれたスタッフのみなさん、ファンレターでずっと応援してくれたみなさん、ライヴ会場ごとに足を運んでくれたみなさん、ここに集まってくれたみなさん、ありがとうございました……」、そう言葉を詰まらせながらも感謝の気持ちを表した彼女に、会場からは温かい拍手と声援が送られ、最終公演と同時に初のライヴ・ツアーも幕を閉じた。

 グイグイとオーディエンスを“RINA ワールド”に引き込む、貫禄と自信に溢れた今回のステージは、“これが愛内里菜”といったベスト盤的なナンバーをロック・テイストにバランスよくまとめられ、スピード感があり、あっという間に終わった印象がある。また普段なかなか見られない素の彼女の一面を知ることができた、比較的多目のMC(アンコール含め計7回)もあって、より彼女の魅力が引き出されていた。

 作品によってメッセージを伝え続けてきた彼女だが、やっとこのツアーで様々な思いを生の声で届ける事ができたのではないだろうか。歌声、MC、パフォーマンス、そして何よりも歌うのが楽しくてしょうがないといった気持ちが表れた彼女の表情や、1曲1曲に込められたメッセージは、会場のオーディエンスの胸に深く刻まれたに違いない。

RINA AIUCHI LIVE TOUR 2002“POWER OF WORDS”〜Set List〜

1.Close To Your Heart/2.FAITH/3.It's crazy for you/4.Run up
5.I Will Survive/6.Can you feel the POWER OF WORDS?/7.NAVY BLUE
8.Dear…。From…。/9.pink baby's breath/10.POWER OF WORDS
11.be happy?/12.Can you feel my…?/13.I can't stop my love for you・
14.恋はスリル、ショック、サスペンス/15.Ohh! Paradise Taste!!

Encore
16.Sincerely Yours/17.Forever You〜永遠に君と〜

―Back Band―
寺尾広(Keybord) 、古井弘人(Manipulator) 麻井寛史(Bass)、綿貫正顕(Guitar)




New Maxi Single
「Sincerely Yours/Can you feel the POWER OF WORDS?」
8.1Release


2ndアルバム『POWER OF WORDS』に続いて、ニュー・シングルが8月1日にリリースされる。「Sincerely Yours」はピュアでやわらかな印象を残すハート・ウォーミングなミディアム・ナンバー。また、両A面となっている「Can you feel the POWER OF WORDS?」は2ndアルバムのラストを飾るドラマティックな叙情的バラードで、アルバムとは別ヴァージョンを収録。3曲目には、哀愁のメロディに赤い絆を歌った切なさ溢れる新曲「Red Bonds」が収められている。今作について、また7月17日にリリースされるカヴァー・コンピレーション・アルバム『GIZA studio MAI-K&FRIENDS HOTROD BEACH PARTY』、そしてライヴについて話を聞いてみた。

●この曲はいつ頃から制作されていたものなのでしょうか?
愛内里菜(以下愛内):アルバムの制作の後半に差しかかった時ぐらいから、作り始めました。

●最初に曲を聴いた時、どんなイメージでしたか? 
愛内:優しいメロディだなって思いました。ポカポカした日差し、お母さんの優しい体温、そしてあたたか〜い色が浮かんできました。

●この曲で一番伝えたかったテーマは?
愛内:家族への大きな愛。

●愛内さんはどういう時に家族の事を思ったり、大切さやあたたかさを感じますか?
愛内:今までは口うるさいとか、心配し過ぎなんじゃないの?とかって思ってたけど、なぜか今は、里菜に小さい頃から言ってくれる家族の言葉がふとあたたかく感じる!

●この歌詞での「手紙」は「心の手紙」ですが、それはなぜ「心の」なのですか?
愛内:今まで家族には手紙を書いたことって一度もなかったし、素直になれなくて思ってることと反対のことを言ってしまったり、言いたくても上手く言えず、照れくさくて心に閉まったままになることもあった。だから今まで面と向かって言えず、ずーっと心にあたためてきた想いだったから。

●今はメールの時代ですが、愛内さんにとって「手紙を書く」という行為や、「手紙」そのものはどんな存在なのでしょうか?
愛内:手紙を書くまでに積み重ねてきた想いの時間、また手紙を書くのにかかった時間や手間からいっそう言葉に重みを感じるし、どんな時でもどんな場所でも何度も何度も読めるずーっとずーっと相手の気持ちを自分のそばに置いておけるもの。

●メールはどんな存在ですか?
愛内:最近は友達と会う時間がすごく減ってしまったから、メールは離れてる友達とすぐにコミュニケーションがとれる便利なもの。あたたかい言葉から些細なことやくだらない言葉まで、ちょっとした言葉だけどそれがすごくホッとするの!

●歌詞ではアルバムのテーマでもある“伝えられない大きな想い”についての気持ちと、それをどう言葉にしていくかといったものが描かれていますが、アルバムだけではこのテーマは出し切れなかったのでしょうか?
愛内:きっとアルバムと同時期に作ったので、根底にあるテーマがやっぱり一緒だったんです!

●コンピレーション・アルバム『MAI-K & FRIENDS HOTROD BEACH PARTY』に参加してビーチボーイズの曲を歌っていますが、「SHUT DOWN〜DO YOU WANNA DANCE?」のメドレーになったのはなぜですか?
愛内:いくつかある候補曲を聴いて、一番里菜に似合う曲を選びました。ただ曲は知っていても、実はビーチボーイズの曲だったことは知らなくて……。

●男性ヴォーカルの歌を歌ってみた感想は?
愛内:いつも里菜が歌う感じの曲よりも、もっともっと“女の子”って感じがしました。

●前回のR&Bのカヴァ−の時は、不安があったけど参加した事で“愛内らしさ”の枠に捉われないようになったと言っていましたが、今回のチャレンジで何か感じた事はありましたか?
愛内:ビーチボーイズのコーラスワークがすごく新鮮で、コーラスに目覚めた!!

●「HELP, ME RHONDA」「SURFIN' U.S.A.」では全員のメドレーがありますが、出来上がった作品を聴いた感想は?
愛内:実は「SURFIN' U.S.A.」は里菜が一番最初に歌録りをしたので、何も考えず好きに歌わせていただきました! みんなソロ・パートは強い個性でバラバラなのに、その他は“なっ!なっ!何〜!! このまとまり感、一体感はぁーっ!!”って、まるでユニットのよう! ブラボー!

●「BARBARA ANN」ではコーラス参加をしていて、凄く楽しそうに聞こえましたが……。
愛内:この曲が一番楽しかった! みんなであーだ、こーだ言いながらワイワイとコーラスをやっちゃいました!

●このアルバムのメンバーでのライヴも予定されているそうですが、今の気持ちは?
愛内:光栄!光栄!大光栄!!

●初の全国ツアーが終わりましたが、今の気分は?
愛内:ツアーが終わってしまいちょっぴり寂しかったけど、ここからがスタート!! これからよぉ〜!

●各地でのエピソードはありますか?
愛内:名古屋で「チケットが手に入らなくてー」って、ライヴが終わるまでずーっと外で待っててくれた男の子たちがいて、しかも「Forever You 〜永遠に君と〜」を合唱してくれたの!(ウルウル)そして東京に絶対行くよぉーって約束してくれて、本当に名古屋から来てくれたー! しかも手作りグッズいーっぱいで! 嬉しかったよぉ!! あと全国ぜーんぶ一緒について来てくれた男の子たちもいて、一番前ですごく盛り上げてくれたの!! 車椅子の人たちも込み込みで大変なのに並んでくれて本当にありがとう。

●最終日はどんな気持ちで挑みましたか?
愛内:全身全霊で挑みました。

●このツアーで得たものは何ですか?
愛内:里菜を支えてくれている人たちのかけがえのない大きなパワー。

●このライヴのDVDもリリースされますが、何か一言。
愛内:POWER OF RINA'S LIVE!!

●次はどんな事に挑戦したいですか?
愛内:もっともっとみんなに身近なたーくさんの場所に行って、歌を届けたいです!


愛内里菜

New Single
「Sincerely Yours/Can you feel the POWER OF WORDS?」
8.1 on sale!

GIZA studio GZCA-2043
¥1,260(tax in)


1.Sincerely Yours
2.Can you feel the POWER OF WORDS?
-DJ ME-YA'S ESSENCE OF WORDS-
3.Red Bonds
4.Sincerely Yours -instrumental-
5.Can you feel the POWER OF WORDS?
-DJ ME-YA'S ESSENCE OF WORDS-
-instrumental-