B'z

バラード・ベスト・アルバム
『The Ballads
〜 Love & B'z 〜』

now on sale!


2002年、B'zとしてはシングル「熱き鼓動の果て」、アルバム『GREEN』をリリースし、ソロ活動としては松本孝弘が『華』『西辺来龍DRAGON FROM THE WEST』の2作を、稲葉浩志が『志庵』を発表。「熱き鼓動の果て」はオリコンのシングル・チャート29作連続初登場1位を、アルバム『GREEN』もオリコンのアルバム・チャート12作連続初登場1位といった記録を獲得し、15年目を迎える今でもなおミュージック・シーンにおいてトップを走り続けている事を証明してくれた。また、創作活動だけに止まらず、ライヴ活動も充実した年となっていた。6月にはFIFAワールドカップ公式コンサートのインターナショナル・デイにてエアロスミスと共演してワールドカップに華を添え、7月からは全国14公演70万人を動員したスタジアム&ドーム・ツアー「B'z LIVE-GYM 2002“GREEN 〜 GO★FIGHT★WIN〜”」を決行、9月にはサンディエゴとロサンゼルスにて初のアメリカ公演「B'z LIVE-GYM 2002 Rock n' California Roll」が開催され、それと同ライヴが“In Tokyo”として日比谷野外音楽堂にて行われた。例年になくアグレッシヴな活動を見せてくれたB'zだが、さらに12月11日にミリオン作品から厳選された全15曲が収録されたB'z初のバラード・ベスト・アルバムをリリース! 全てロスのスタジオにてリマスタリングが行われた、さらに鮮明な音を引き出したクオリティを追求した作品に仕上がっている。

01.いつかのメリークリスマス
オルゴールのイントロから始まるこの曲は、B'zが初めて「クリスマス」という限定した用語を使用した冬のナンバー。雪が降り積もるようなシンセや、温もりのあるアコースティック・ギターの音色、細かい情景描写が施された歌詞とメランコリックなメロディなど、聴き手にビジュアル的なイメージを喚起させる美しさに溢れている。12月になると必ずラジオなどで耳にする、クリスマスの定番ソングになっているバラード集の幕開けに相応しい楽曲。

02.ALONE
ギター・ソロではチョーキングを多用した泣きのフレーズがふんだんに登場する壮大なバラード。この曲を最初に聴いた時、稲葉は夕焼けを思い浮かべたそうだが、松本のギター・ソロがその感動的なシーンを効果的に連想させてくれる。ライヴ・ツアー「LIVE-GYM Pleasure'95“BUZZ!”」では、稲葉がピアノでの弾き語りを披露していた。

03.今夜月の見える丘に
意表を突くクリア・ギターのイントロで幕を開けるこの楽曲は、絶妙なアレンジ・ワーク、そしてシンプルでありながらも深い言葉の響きが相まって、B'zの新たな魅力が溢れるミディアム・ナンバー。“和”を感じさせるイントロのアルペジオは、松本の持つメロディで、続くアコギのストロークも心地良く響く。

04.HOME
ポップでありながら、土臭い渋さも兼ね備えたシンプルなナンバー。「パリの地下鉄のイメージ」と稲葉が導入したアコーディオンなどのさりげなく凝った楽器やアレンジ、洒落っ気のあるコーラスからもアソビ心を持った作品である事を感じる。タイトルの意味は、“HOME”=“それがあれば何が起きても大丈夫”という、自分なりの揺るぎない所を表現している。

05.Calling
1997年に行われたドーム・ツアー「LIVE-GYM Pleasure'97」では、「Do me」と共にリリース前からプレイされていたが、その後、ライヴで演奏されたアレンジから大幅に変更。 レコーディングには約7ヶ月間が費やされている。レコーディング・メンバーは、ドラムとベースが2人ずつ(Dr=青山純&山木秀夫、B=明石昌夫&徳永暁人)で、さらにアレンジャーは4人(松本孝弘、稲葉浩志、池田大介、徳永暁人)が参加。まったくリズムの異なる曲がカップリングされた意欲作。

06.TIME
切なさと優しさが同時に伝わってくるサウンドが、哀愁感を醸し出すスロー・ナンバー。タイトル通り“時”という言葉がキーワードとなっているこの曲を聴くと、時間の持つはかなさや大切さを改めて感じる。92年夏のツアー「B'z LIVE-GYM Pleasure'92“TIME”」のツアー・タイトルにもなっていた曲。

07.消えない虹
アルバム『LOOSE』のプリプロのために行ったハワイのスタジオにて制作された曲。静かに流れるピアノに稲葉のヴォーカルのみが乗り、ゆっくりと景色が浮かび上がるように始まるが、中盤からストリングス、ドラム、アコスティック・ギターが重なり盛り上がりを見せる。主旋でギターが入らないというB'zとしては珍しいナンバーになっているが、その分ラストで聴かせる泣きメロを繰り広げるエレキ・ギターがより一層鮮やかに引き立っている。

08.月光
タイトル通り、冴え冴えとした夜空に輝く月をイメージさせる、静寂な空気感を持ったドラマティックなナンバー。儚い人間の気持ちに想いを馳せる男性の胸の内が描かれている。どんなにお互いが強く惹かれ合っていても、いつかは離れたり、愛が覚めていく――そんな事を感じながらも、「今」のこの瞬間に持っている情熱や温かな眼差しを惜しみなく漂わせる主人公の男性の姿はじわじわと胸に染み、だからこそ不安を表したフレーズとは裏腹にこの2人には明るい未来が待っている気がしてならない。

09.ハピネス
荘厳なオルガンのイントロに導かれたメロディに続くイントロ部が印象的。松本のアコースティック・ギターのストローク&エレキのアルペジオ奏法の絡みが、この曲の陰影を味わい深いものにしている。マーチン社の1937年製アコースティック・ギターでプレイしているギター・ソロでは、素晴らしい音色を聴くことができ、アダルトなテイストをふんだんに醸し出している。また稲葉がラストのコーラスで繊細なファルセット・ヴォイスを披露しているのも注目。ここのパートは当初、オケ(伴奏)が存在していたが、最終的にこのコーラスだけを残して美しいサウンドに仕上げている。

10.もう一度キスしたかった
歌詞のストーリーの切なさをピアノが効果的に高め、シンセあり、そして松本の泣きのギター・サウンドありという、まさに情感たっぷりのラヴ・ソング。歌詞を見てみると、1番、2番、3番と曲が進むに従って、季節の移り変わりと共に主人公と相手との恋愛の行方も変化している。その中で最後に出てくる“もう一度キスしたかった”という言葉は、同じフレーズでありながら、その時の感情が全て違っている。

11.泣いて 泣いて 泣きやんだら
ストリングスの使用が渋い雰囲気を醸し出している、ブルージーなナンバー。バッキングは歪ませたギターの音色で奏でているが、エンディングではボグナー(アンプ)独特の落ち着いたサウンドが披露されている。このアンプを導入したことにより、以前に比べ、ソリッドでシンプルなディストーション・サウンドを聴くことが出来る。歌詞は比較的珍しい男の側が女性を慰めるシチュエーションの歌となっている。

12.ONE
瑞々しい生命力が溢れた、輝きに満ちたポップ感あるミディアム・ナンバー。夢を追う男女が別々の道を歩く様子が、明るく力強さを持って描かれている。

13.Everlasting
ドラマティックなナンバーへと展開するために様々な点でアレンジを変更し、壮大なオーケストレーション、重圧なコーラス・ワークなど、当初に比べてかなり大胆なサウンドへと仕上げられた作品。

14.GOLD
壮大なストリングスにティンパニーの高らかな響きが重なるイントロ、そこから逆にクール・ダウンしたピアノとヴォーカルのみのシンプルな構成での歌の導入部。ここで聴かれる稲葉の歌声は、装飾を排した歌詞の内容をしっかりと伝えてくれる、聴く者の心をグッと捉えて離さない凛とした強さがある。そして、劇的にサビへと盛り上がる松本の豪快なギター、骨太のバンド・サウンド、高らかに鳴り響くホルンの音色が楽曲をさらに彩り深く染めていく。

15.SNOW
「いつかのメリークリスマス」と同様、意識的に冬という季節感を盛り込んだストーリーのナンバー。ここで見られる詞の世界は、冬だから温もりを感じさせるラヴ・ソングというよりは、ただただストレートな冬の寒さを表現している。そしてその冷たさに飲み込まれた男の悲哀と、それを肯定してなお生きる力強さがこのナンバーには備わっている。ファルセットから段々に通常の唱法に戻って歌われる音のその生々しさ、そして最後の2行の詞の部分で歌われるヴィヴラートの情感は、稲葉のスタイルが新たな次元へと踏み込んだことを伺わせる、詞と言葉と歌の融合が見事なナンバー。



B'z

New Album
『The Ballads
〜 Love & B'z 〜』
now on sale!


1.いつかのメリークリスマス/2.ALONE/
3.今夜月の見える丘に/4.HOME/
5.Calling/6.TIME/7.消えない虹/8.月光/
9.ハピネス/10.もう一度キスしたかった/
11.泣いて 泣いて 泣きやんだら/12.ONE/
13.Everlasting/14.GOLD/15.SNOW/

VERMILLION RECORDS BMCV-8007
¥3,059(tax in)