倉木麻衣

New Single「Make my day」

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3rdアルバム『FAIRY TALE』がオリコン初登場1位となり、女性ソロとしてアルバム3作連続1位獲得がデビューから最短・最速の新記録を樹立した倉木麻衣。今だそのアルバムがロング・ヒットを飛ばす中、早くもニュー・シングル「Make my day」をリリース! 今作は「Stand Up」「Feel fine!」で新機軸を発表してきた徳永暁人とのコンビによる、クールでソリッドなダンス・チューン。タイトル“Make my day(=いい日にしようよ)”が示すように、揺れながらも自分の恋をしっかりと受け止める強さと、前に進んでいく意志を多分に感じさせる作品へと仕上がっている。ライヴでもすでに披露されている今作について、そしてついにスタートした8ヶ月に及ぶ「Mai Kuraki FAIRY TALE TOUR 02-03」ツアーについても話を聞いてみた。


●現在始まっているツアーはどんな感じですか? 初日は20歳の誕生日でしたが、いつもとは違いましたか?
倉木麻衣(以下倉木):当日は20歳の誕生日という嬉しさもあったんですけど、10代が終わるっていう寂しさもちょっとあったりしました。この初日はそういう意味でも新しいスタートを切るという気負いも私の中にあって緊張が張り詰めていましたね。でも、アンコールの時に会場のみんながバースデーコールをかけてくれたから、すごく嬉しくてさらに頑張ろうって気持ちになりました。この初日は自分自身の中で納得出来るステージができたわけではなかったんですけど、これから1公演ずつみんなの応援を貰って、6月まで続くツアーをどんどん良いものにしていければいいなって思いました。

●今回のツアーは長いので、レポートもまだまだ先なんです。だから読者にちょっとだけ「こんなライヴ」っていうヒントを下さい。
倉木:みんなと一緒になって歌ったり、掛け合いしたり、そういうコール&レスポンス的な楽しいライヴにしたいなって思っています。

●3rdアルバム『FAIRY TALE』の取材の時にも「ここからスタート」って言われていましたが、今作はその後の第1弾シングルとなりますけど、どんな想いを込めて制作されたのですか?
倉木:デモテープ聴いた時に、すごく力強い印象を受けた楽曲だったので、その雰囲気で歌詞を書いていこうって決めました。タイトルを「Make my day」と決めてから始めていったんですけど、訳すと“いい1日にしよう”で、ちょっと「Feel fine!」に繋がる感じがしますね。「Feel fine!」は“よい感じ”で、今度は“良い日にしよう”って。このタイトルにしたのは、喜怒哀楽が交差する1日でも、明日に繋がるような前向きな1日を作った方がいいかなって、それを決めるのも自分自身だよね、って感じたので。まずそれには強い芯を持ってないと駄目なんだよっていう気持ちを恋愛にも重ねて書いています。

●歌詞がタイトルから決まっていくのって倉木さんには多いんですか?
倉木:そうですね、けっこうタイトルから決めているものもあります。“Make my day”って言葉はとても語感がいいし、メロディに合わせるとぴったりで、あとは“Make my day”と“負けないで”って言葉の響きも掛けてたりして(笑)。

●新たなスタートを切るのに相応しい明るい作品ですよね。
倉木:20歳になったっていう感覚はないけど、しっかりと前向きにもっともっと変わって、強くなって行きたいって気持ちがあるので。Dメロに“どうか神様お願い もっと私を変えて”ってフレーズがあるんですけど、これはまさに私自身の気持ちを込めています。

●今の倉木さんだったら、具体的に神様にどのように変えて欲しいって思っているんですか?
倉木:もっとしっかりした大人に変えて!って(笑)。

●あと、この歌の主人公は前作「Like a star in the night」に共通するというか、幸福だけど不安になっている心境が綴られているのかなって思ったんですけど。
倉木:そうですね。人って不安に思うとどんどんネガティヴに考えがちになるじゃないですか。例えそんな気持ちになっていても、元となる自分の心を変えればいいというか、何か1つでも芯というか強い気持ちを持っていれば、周りも自分も変える事が出来るんじゃないかなっていつも思っているんです。歌詞を書く時は、不安があったとしてもその不安を逆転させて、もっと強い気持ちを表現したいって考えているんです。

●確かに今回は“勝利の女神 微笑む日まで”とか“見えないゴールでも走り出そう”といった、力強いフレーズが目立ちますね。
倉木:これからの事、未来って、分からないじゃないですか? 分からないけれども、それを考えているだけじゃあそれだけで終わっちゃうから(笑)。もっと自分で掴んでいくっていうか、過去は想い出だけが見えているんだけど、未来って見えなくても作る事が出来る。どうせ作るんだったら良い未来を作りたいなって。

●ライヴでも披露しているそうですが、こういう応援ソングって、歌っていて自分自身も勇気付けられるんじゃないですか?
倉木:自分で書いた歌詞だけど、歌っていると改めて頑張ろうって思いになりますね。わりとそういう作品が多くて、常に自分に言い聞かせている感じかも。

●「Feel fine!」「Like〜」に続いて“海”が出てきていて、シングルの海3部作だなって。
倉木:夏の開放感が好きなので、それを自分なりに作品に象徴的に出すと、やっぱり“海”になるんです。一言に海と言っても、冬と夏では違うし季節を問わずに色々な表情がありますよね。それから海をただ見ているだけでも、落ち着いたりホッとしたりする、あの気持ちはみんなにあるんじゃないかなって思うんです。

●倉木さんの中で、夏の海と冬の海はどんな違いがありますか?
倉木:夏の海は、ビーチで遊んだり、海水浴をしたり、たくさんの人がそれぞれで思いっきり夏を楽しんでいる、明るい、突き抜けるようなイメージ。冬の海は私の中ではロマンティック。海の上に浮かんでいるような夜空と星は欠かせない(笑)。「Like〜」は夏の終わりの海のシチュエーションなので、また、微妙に違う海の表情だったりするんです。

●でも、共通するのは海=癒されるって感じなんですか?
倉木:癒されますね。海は胎児が浮かんでいるお母さんのお腹の中ってイメージ。それに大きくてどこまでも続いているじゃないですか。見ているだけでホッとしますね。

●海でこんな話を綴ってみたいなっていうのはありますか?
倉木:日本は四季があるので、今まで書いた事のない季節に自分の心情をシンクロして、それを海のシチュエーションで書きたいなって思います。

●夏の「Feel fine!」に秋の「Like〜」、それに今作が冬だから、次はやっぱり春ですよね。
倉木:1stアルバムに収録されている「Delicious Way」で初めて夏の歌を書こうって決めて書いたんですけど、テーマを決めて書くのはすごく自分の中でも大きかったし今に繋がっていると思うんです。だから、春の海ってテーマで自分の心の中を重ねた作品も書いてみたいですね。

●カップリングの「I don't wanna lose you」は、倉木さんに本当にこんな体験があったのかなって思わせるほど、リアルなシチュエーションが描かれていますね。
倉木:これはアルバムに入れようと思って作っていたものを、ちょっと寝かしてたんです。この楽曲を初めて聴いた時に“slow down、落ち着かなきゃ”って雰囲気がしたので、それを恋愛の心情に変化させて、好きになってはいけない人を好きになってしまったっていうシチュエーションで膨らませて、あくまでもドロドロしていない、こちら側で見ている切ない気持ちにストーリー性を持たせて書いていきました。サビに“I don't wanna lose you/何も見えない 涙で滲んだ景色/あの娘 ラッキーガール/そう 君を虜にして 輝いている”っていうフレーズがあるんですけど、偶然に出会って、そこで彼と会ったらその隣にはあの娘=ラッキーガールがいて、ああどうしようって。もしかしたら私がラッキーガールになれたかもしれないのにと思いながら、彼に気付いて貰いたいって気持ちがあるんだけど、たぶん彼が気付いたら走り出してしまうと思うんです……、もし自分だったら走っていきたい気持ちになるから。だけど、この歌ではわざとゆっくりと通り過ぎるんです。そこにまだ未練が感じられるかなって(笑)。すれ違う間だけでもいいから私を見ていて欲しいって、そういう気持ち。

●倉木さんは走って逃げるタイプなんですね。
倉木:どうしようもなくなって、涙がボロボロ出て、走って逃げちゃうかもしれない。実際にこういう経験はないんですけどね(笑)。あくまでも映画の中のストーリーって感じで考えていくんですけど、気持ちは痛いほどに分かる気がして。そうすると不思議とすんなり歌に入っていけたりするんですよね。

●同じ日にリリースされる大野さんのセルフ・カヴァー・アルバムの中の「The Frozen Sea」(オリジナル・タイトル:「冷たい海」)ではゲスト・ヴォーカルとして参加されていますね。
倉木:大野さんの「The Frozen Sea」は英語詞なのでまた違った雰囲気になっているし、オリジナルにはなかったメロディ・ラインを考えて作ったりしたので、ゲスト・ヴォーカルとして、また違う曲をカヴァーしている感じで難しかったですね。でも、大野さんのコーラス・ワークとかメロディの取り方はすごく綺麗だから、私もそれを参考に取り入れたいなって思っています。

●2002年は気付いたら1年が経っていたんじゃないですか?
倉木:そうですね〜。1年があっという間でした。最近大学に入学したかなって思っていたら、いつの間にか20歳になっていて、早いな〜って思いつつ、この1年は、すごく充実した本当に幸せな時間を過ごす事が出来きました。ライヴ・ビデオを観て今までを振り返ったり、CDを聴いてレコーディングを振り返っていると、ちょっとずつ変わってきている自分が見えてくるんですけど、その中でも自分にとって大きな経験はやっぱりライヴとファン・クラブのみんなに会えたっていう「人との関わり」。それを通してすごく物事を考えられるようになったから、少しだけ成長したかなって自分でも思っています。

●そんなライヴで2003年も幕開けですね。
倉木:来年は2月から6月までなんですけど、ライヴが続いていると延長って感じになると思うので、気持ちを切り替えてライヴも楽曲も歌詞も2003年はまた新たにグレードアップしたものを作れればなって思っています。あとは、2003年も飛ばして行きたい(笑)。

●さらに!
倉木:今まで経験して来た事を活かして、もっと限界まで行きたいなって思っています。

●2002年もすごかったけど、まだ余裕があったって事ですか?
倉木:余裕はないんですよ(笑)。その時は一つ一つをこなすのに精一杯って感じなんですけど、自分で振り返ってみるとこういう風に出来たかなって思う時があるので……。余裕っていうのではなくて、反省点かな。それを2003年では挽回したいなって。

●でも限界まで飛ばしたいんですよね。
倉木:限界まで行くと大変だから、限界までいくような意気込みにします(笑)。適度にブレーキを踏みつつ、マイペースで行きたいですね。

●クリスマスが近いんですけど、サンタが何でもあげるからって言ったら、今の倉木さんは何を望みますか?
倉木:何でも入っているサンタさんのその袋が欲しいです(笑)。それはちょっと欲張りなんで、1つだけならやっぱり“more time”ですね。もっともっと時間を下さい!って。

●1日24時間じゃ足りないですか?
倉木:寝るのがもったいないんだけど、寝なきゃ充電できないし。今日という日が一番大切で若いっていうか、何て言うか……「今を生きよう」って感じなんです。毎日その日を悔いのないように過ごしていけたらって思っていて、そのためには時間がもっとあればなって。そうすればもっといい作品が考えられるし、もっともっと色んな事が吸収できるって。誰もが時間が欲しいって思っているかもしれないけど、サンタさんに頼むなら私は時間を下さいって言いますね。

●寝るのがもったいないって思うのはすごくエネルギッシュっていうか、休みたいって思わないのは充実している証拠ですね。
倉木:寝てると1日がすごく短く感じてしまうんですよ。たぶんそれは朝起きるのが遅いだけなんだろうけど(笑)。あ、そうだ! 2003年は早起きする!! 朝早く起きるとその分時間が長くなるから、充実した1日を送れる。昼頃に起きるとどうしても時間が足りないし(笑)。

●でもライヴ中はしっかり身体を休めないと。
倉木::ライヴは本当に身体が資本なので、風邪をひかないように気を付けてます。来年は1月に試験が控えているから、大学の勉強もしないといけないし。

●だから1月はライヴがないんですね。
倉木::そうなんです。

●そういう話も合わせて、頑張っている倉木さんからの応援ソング「Make my day」は、聴いている人により強く伝わるでしょうね。最後に読者のみなさんに一言お願いします!
倉木::これからも自分の気持ちをストレートに作品で伝えていきたいし、作品だけでは伝えられない事はライヴでより伝えていきたいと思っています。12月はクリスマスとかイベントが多いんですけど、素敵な時間を過ごしながら、この季節、ウィンター・シーズンの音楽も楽しんで下さいね!


倉木麻衣

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