三枝夕夏 IN db

ニュー・シングル
「I can't see, I can't feel」

8.20Release!




「コイツが噂のセクシー小町〜!」のCMで話題となった前作「CHU☆TRUE LOVE」が、オリコン・シングル・チャート初登場20位をマークした後も依然好調な動きを見せている三枝夕夏 IN dbが、8月20日に早くも次のシングル「I can't see, I can't feel」をリリース。今作は元パメラの小澤正澄が作曲・編曲を担当。前作のキラキラしたサマー・ソングとは打って変わったマイナー調のロック・サウンドに仕上がっている。また三枝自ら手掛けた歌詞は、まぎれもない彼女自身の内面でもあり、それでいて誰もが思い当たることのある心情を描いた、いつもと違う三枝夕夏を垣間見れる作品になっている。そこで、三枝本人に今作について話を聞いてみた。

●今作は前作「CHU☆TRUE LOVE」と、ガラっと世界観が変わりましたね。
三枝夕夏(以下三枝):この曲は、5月にパン工場ライヴにゲスト出演させて頂いたんですけど、そのライヴが終わった後にすぐに曲を選んで、すぐにアレンジ発注をして、そしてすぐに歌詞を書きました。

●何かライヴで歌詞のモチーフになる出来事があったんですか?
三枝:ライヴをやってみてまず最初の感想が、あ〜もっと“素”でいいんだ、もっと気楽に行こう!って事だったんです(笑)。今まで気付かなかったんですけど、なんか私ちょっと肩に力が入ってたんじゃないかなぁ〜って思ったんですよね。どういう事かっていうと…、ライヴなんてほとんど初めての経験で、本番前はとにかくど〜しようって緊張しまくってて。どうやったら上手く歌えるかなとか、カッコ良く見えるかなとか。でも実際ステージに上がったら、もうそんな事考える余裕もないくらい緊張しちゃって。で、100%“素”の状態でステージに立ってたんです。自分が何をやってるかよくわからない状況だったんですけど、終わった後なんだかすんごく気持ち良くって。しかも周りの人達には、意外にも良かったよなんて言われて。自分では歌もしゃべりも素人丸出しでカッコ悪かったかなって思ったんですけど、それが逆に評価された時、あ〜今までの私はなんかカッコつけ過ぎていたんじゃないかなって思ったんです。

●アーティストとして気負っていた部分があったという感じですか?
三枝:無意識のうちにそうなっていたところがあるんじゃないかなって思いますね。なんか応援されると、より頑張らなくっちゃとか思っちゃうじゃないですか(笑)。そう思うとちょっと力が入り過ぎちゃってたところがあったかなって。それにデビューしてからこの一年、やっぱり色々な所で私に対する色々な人の意見とか感想とか目にするじゃないですか。それはやはりいい意見ばかりじゃなく、傷ついてしまう言葉もあったりして。そんなの当たり前の事なんだし、知ってもらえただけラッキー!くらいな気持ちで最初はいたんですけど、やっぱり実際はどこかで気にしていた所があったと思うんです。特に私はあまり話すのが得意な方じゃないので、自分の気持ちがちゃんと伝わるにはどうしたらいいかわからなくなって、無口になってしまった事も一時的にありました。だから無意識にかしこまった話し方になっていた時とかもあったりして。本来前向きな私でさえ、こんな気持ちになるんだから、きっと他の誰にでも芽生える感情なんじゃないかなって思ったんです。だから今回作品にしてみようと思いました。

●今はどんな感じですか?
三枝:ライヴをやってから、いい意味で開き直ったっていうか、話も歌も今はまだ下手でも仕方ない。これから!これから!みたいな感じで、今は気分的に一歩前に踏み出せた気がしています。それに、私には応援してくれる大切な人達がいる事が何より幸せな事だと痛感しています。

●三枝さん的には、「ありのままの自分を出せずに悩んでいる人達への応援ソング」的な1曲なのでしょうか?
三枝:応援ソングなんて、だいそれたものじゃありませんが、この曲を聴いて悩んでいる人達に共感して頂けたら嬉しいです。そして私自身が、ありのままの自分を出せる「場所」や、出しても受け入れてくれる「人」に出逢えたように、皆さんにもそういう「場所」や「人」が見つかればいいなと思っています。

●ところで、キャッチコピーの「誰かの為に生きているフリ」は、ホントは「自分のため?」「何のため?」ってところが深いなって感じたんですが、あれはどういう意味なんでしょうか?
三枝:人って期待されると、その期待に応えようって頑張るじゃないですか。私は特に期待されたり応援してくれたりする人を裏切りたくないとか、がっかりさせたくないなっていう気持ちが昔から強いんですよ。でもそれってよくよく考えると、自分のプライドだったり、相手に嫌われたくない臆病さから来ている部分でもあるんじゃないかなって思ったんですね。そういう気持ちをあのキャッチコピーで表しています。

●曲の方は、シングルでは初めて元パメラの小澤正澄さんとのコラボレーションになりましたね。これはどういういきさつで?
三枝:以前シングル用に楽曲発注していたデモ曲の中から、自分のイメージに合う曲を選ばせて頂きました。

●今回の曲のキメては?
三枝:自分が書きたかった歌詞のイメージに合っているなって思った事と、あとはサビがキャッチーで覚えやすいところが気に入りました。

●アレンジは何か注文されましたか?
三枝:今回は歌詞のイメージも何も伝えずに、おまかせでまずやってもらったんです。その方が面白いかなって思って。そしたら自分のイメージに合ったオケが上がってきたので、すぐに歌詞をつけていきました。

●歌詞の方は?
三枝:オケを待っている間に部分的なフレーズはノートに書き留めておいたんですね。例えば「結末なんて待ちきれずにね あらすじ先に読むような そんな毎日」とか。「近づくためなの? 遠ざかるためなの? いつも歩き続けてる気がするよ」とか。それで、実際オケが上がってきてからパズルをはめるように形にしていきました。タイトルになっているサビの部分は、音のイメージを大切にしてメロディに合う英語を探したら、「I can't see, I can't feel」が浮かんできました。

●タイトルには何か意味を込めているのでしょうか?
三枝:読んでそのまま「わからない、感じる事ができない」って意味なんですが、自分を飾って人と付き合っても、本当の気持ちはわからないし、感じる事ができないっていうメッセージを込めてみました。それは自分自身の気持ちもそうだし、相手の気持ちもそうだという事です。

●歌入れは順調でしたか?
三枝:歌入れは私自身のコーラスも含めて約3日でした。

●レコーディングで挑戦した事、気を付けた事はありますか?
三枝:今回は何も考えず歌ったっていう感じで。いつもは色々試してみたりするんですけど、今回は全くありませんでしたね。これといった挑戦も、エピソードもないです…。

●毎回こだわっていらっしゃるコーラスは?
三枝:今回はメインの歌詞の部分を伝えたかったので、いつも程コーラスは重ねませんでした。しいて言うなら、宇徳敬子さんの力強いフェイクが聴きどころになっていると思います。

●どんなところを一番聴いて欲しいですか?
三枝:私があれこれいうよりも、今回は歌詞を聴いてそれぞれに何か感じて頂けたらうれしいです。思春期の頃に感じていた思いなんかも歌詞の中に入れてみたりもしているので、是非それ位の年代の人達に聴いて欲しいですね。

●ところで、2曲目の方はどんな感じに仕上がっていますか?
三枝:せつない恋の歌になっています。こちらは前作を作っている頃、同時にアレンジと歌詞が出来上がってストックしてあった曲です。キーワードが「演じる」という事で、ちょうど1曲目と共通するなと思って今回のカップリングに選びました。最初にサビ・メロに合わせて、「私じゃない 私と似た 貴方が愛する人に」って部分ができて、そこから歌詞を広げていきました。こちらの歌詞もサラッと出来ちゃった感じで、歌入れもメインが2日、コーラスが1日でわりとスムーズにいきました。

●3曲目には前作「CHU☆TRUE LOVE」のリミックスが収録されていますね。
三枝:はい。リリースが8月20日ということで、まだ夏は終わりじゃないぞ!って思いを込めて、楽しい感じで仕上げて頂きました。すごく気に入っています。

●それから今回もプロモーション・ビデオが面白い作りになっていますね。
三枝:今回は今まで以上に映像にはこだわりたかったので、企画の段階から私も参加させて頂きました。二面性をテーマに構成されていて、室内のシーンでは白を貴重としたヴァージョンと、黒を貴重とした2つのヴァージョンがあり、また心の中の葛藤を表すため、雨のシーンも撮影されました。それから、何の偏見もなく生きている幼い頃の自分が、大人になった自分を悲し気に見つめているというシーンや、最後には何かに縛られながら生きている自分を解き放つという事を表現する為、ピストルを自分の頭に突き付けているシーンが出て来たり、1曲全部通して是非一度ご覧頂きたいなと思っています。

●これからアーティスト・三枝夕夏が少しづつ変わっていくのでしょうか?
三枝:具体的にどうこうっていうのはあまりないんですけど、1つだけ…。ライヴでロ−リング・スト−ンズをこの前やったんですね。最初やってみないって勧められた時、私がストーンズってどうなんだろうって思ったんですけど、これがやってみたら最高に気持ち良くって。これからは型にハマらずに、そういう気持ちいいって思う音にどんどん挑戦していきたいなって思っています。

●だけど、「CHU☆TRUE LOVE」の次がこのシングルで、正直ファンの人達は驚かれるかもしれないですね。キャッチコピーも意味深だし。
三枝:「CHU☆TRUE LOVE」も「I can't see, I can't feel」も、どちらもその時自分がやりたかった作品だから私自身は至って普通なんですけど、確かに三枝は何がやりたいんだって聞いてきたスタッフの人もいたようです(笑)。だけど私的には、夏が好きだからなんとなく夏女のイメージがあって、だから次も夏の歌じゃなきゃっていう、そういう枠には捕われたくないって思ったんです。「I can't see, I can't feel」も今だから歌いたい曲だと思うし。これからはより“素”の三枝夕夏でガンガン飛ばしていきたいと思います!


三枝夕夏 IN db

New Single「I can't see, I can't feel」

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GIZA studio GZCA-7029 ¥1,000(tax in)

「I can't see, I can't feel」
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