B'z

NEW SINGLE
「愛のバクダン」

2005.3.9 On Sale!


 年初めからB'z本年度のツアー告知、B'z LIVE-GYM 2005“CIRCLE OF ROCK”全国27ヶ所41公演のライヴ・スケジュールが新聞紙上に掲載されたのには驚かされた。4月から9月までのスケジュールがびっちり決められている。という事は、これは昨年から用意周到に計算された上での作戦に違いない。予想を上回る先制攻撃、鮮やかな正攻法で昨年のソロ活動を締めくくり、一転、2005年度の本体始動への道を公表したB'z。
 さぁ、ライヴが決まったとなれば、彼らの活動のもう一輪であるB'z作品のリリースはいつか?と想像力を膨らませ、NEW SINGLE & NEW ALBUM COMING SOONの文字に期待を募らせていた矢先、いよいよ解禁された38枚目のシングル「愛のバクダン」、3月9日リリースが決定した。
 当然、music freak magazineではこの最新サウンドを取り上げないわけにはいかないだろう。
 まず、この曲、何と言ってもタイトルが強力である。「あ・い・の・バ・ク・ダ・ン」。一度聴いたら脳裏にこびりついて離れないそのインパクトは、このところ続いた「ARIGATO」「BANZAI」といった一文字シングル・タイトルのその上を行く。以前、「ギリギリchop」というシングル曲があって、その時にも稲葉浩志の言語感覚の非凡さに驚かされたが、今回のタイトルは、まさにメガトン級。B'zならではのユーモアと尊厳に満ちていて美しい。分かりやすくて深い、これこそ17年間をかけて自らの音楽を磨き上げてきたB'zだからこその説得力あるタイトルだ。
 そして、そのサウンドはもちろんB'zファンの期待を裏切らない。いや、というよりも、当たり前程度のファンの期待以上の嬉しい裏切りを与えてくれるだろう。
 今回ものっけからガツンとやられる創造力とパワーは全開だ。
 軽快なTAKのアコースティック・ギターのカッティングから一転、シェーン・ガラースと徳永暁人の鉄壁リズム陣と共に豪快に炸裂するギター・サウンド(今回はそこに勢いづけの稲葉のフェイクも絡んでいる)は、いつもながらに胸ぐらをつかまれて引き込まれる感覚満載。
 続いて、ヴォーカル部にスピード感一杯に突入すれば、やはりこの雄叫びが聴きたかった、と思わせる稲葉の迫力のヴォーカルが、鼓膜に響き渡る。バックで刻むTAKのB'z直系16分っぽい8分で刻むギターリフがシンプルにして明快にヴォーカルをサポートしているのも心地良い。
 そして、Bメロからのリズム・ブレイクの完ぺきなコンビネーションにこのグループの熱き鼓動の復活を感じ、さらにこの曲の肝となるサビ部分“愛のバクダン〜”と歌われるサビメロの圧倒的なポップ感&キャッチーな調べにはまたもや脱帽させられてしまった。まさにこれはメロディ・メーカー、松本孝弘の面目躍如たる美メロ。これはもう誰もが声を張り上げ、拳を振り上げて歌うしかないだろう。
 また、今回は数フレーズながら短いTAKのギター・ソロにいつも以上にスピーディ&メロディアスで凝縮された魅力が詰まっているのも聴き逃せない。
 詞と歌とキャッチーなメロディと音が渾然一体となった魅惑のB'zサウンド復活。いつもながらに安心印のB'zサウンドは健在だ。だが、それだけではない。この新曲に新鮮なバンド・サウンドの息吹きを感じさせるのは、やはり昨年の2人のソロ活動の成果が現れているからに違いない。TMGでありったけのバンド・サウンドを具現化したが故のTAKの作り出したシンプル&ストレートなサウンド、そして、ソロ・アルバム『Peace of Mind』で「あの命 この命」を作り出せたが故の稲葉のより明快で確信に満ちた歌詞世界……。この曲がLOVE& PEACEFULなポジティヴさを全面に押し出して力強いのは、そういった積み重ねが実を結んだ結果に他ならない。
 「愛のバクダン」は、4月からのツアーが待ちきれないくらいライヴで体感したいと思わせる音でもある。もちろん、B'zはその全うなる希望を叶えてくれるだろう。
 シンプルにして豪快、大胆にして最新、戻ってきたB'zの“愛と幸福”に溢れたニュー・シングル「愛のバクダン」。こういうバクダンならなんぼでも落としてもらおうではないか。そして我々はミュージック・ファイターとして、B'zのLIVEーGYMへと赴こう。(斉田才)


B'z

NEW SINGLE
「愛のバクダン」

2005.3.9 Release


VERMILLION RECORDS
初回盤 BMCV-4003 ¥1,260(tax in)
通常盤 BMCV-4004 ¥1,260(tax in)