倉木麻衣2006年第1弾シングル「ベスト オブ ヒーロー」は、躍動感溢れるポップ・ナンバー。学校を舞台にしたドラマ「ガチバカ!」の主題歌としてオンエアされているので、既に耳にしている人も多いだろう。歌詞に込められたメッセージはポジティヴで力強く、倉木麻衣からリスナーへの応援歌、そして彼女自身の今年の活動姿勢にも受け取れる。今作について、彼女に話を聞いてみた。 (INTERVIEWED BY EMI MORI)
●今年最初の取材という事で、昨年を振り返りながらお話を伺いたいと思います。まず昨年のツアーについてですが、ツアー最終日は倉木さんの誕生日という事もあり、かなり感慨深かったと思います。ずばり、武道館公演の感想をお願いします!
倉木麻衣(以下倉木):ツアー・ファイナルは本当に感動的で、これまでの今回のツアーに対する思いが一気に溢れましたね……。当日、ファンの皆さんから素敵なサプライズがあって、23回目のバースデーという事もあって、会場いっぱいのサイリウムにファンの方からステージ上で花束を頂いたり、大きなバースデーケーキ等……。本当に嬉しかったです。大切な“心”というものをずしっと感じ、忘れる事のないファイナルを迎えられた事、支えて応援して下さった皆さんに感謝します! どうもありがとうございました。これからも一瞬一瞬を大切にしながら音楽を通して皆さんとつながっていられたらという思いでいっぱいになりました。
●ツアー最終日の模様は、2月22日に発売されるLIVE DVDにも収められますね。倉木さんにとっても記念の映像作品になると思いますが、見所などがあれば教えて下さい。
倉木:そうなんです! 2月22日というとってもゴロが良い日に「LIKE A FUSE OF LOVE」ツアーのDVDが発売されるんです(笑) 数字の中で“2”ってとっても可愛い形だなって私は思うんですけど(笑)……そう、今回のDVDはツアー・ファイナルを行った武道館をベースにLIVE映像を始め、特典では舞台裏、ファンの皆さんとの交流etc、私自身ライヴに対しての思いを語ったものが入っているんですけど、今見返してみてもラスト・シーンでは涙が流れてしまいますね……。“あぁ、これほどにも皆さんに支えられているんだな……”と。あの時の感動とアリガトウ!の気持ちで胸いっぱいになります。もし、よかったら是非1度見て頂けたら幸せです!
●昨年末には紅白歌合戦にも出場されました。3回目の出場となりましたが、前回とは違った事などはありましたか? 出場された感想をお願いします。
倉木:そうですね……今回もまた初出場の時と変わらないくらい緊張しました(笑)。3年連続年末に出場させて頂いたんですけど、デビュー曲でもある「Love, Day After Tomorrow」を歌ってデビューしてから今までの事を色々と思い出しました。当日、会場に駆けつけて下さったファンの皆さんには本当に助けられました! 歌をいざ歌う時に「マイちゃ〜ん!」って声が聞こえて、その瞬間、緊張が解けて自信を持って歌う事が出来ました。終わった後、皆さんから「良かったよ〜!」とか嬉しい声が聞こえて2005年、思い残す事なく無事に新年を迎えられました。とっても素敵な経験と思い出を残す事が出来ましたね。
●今回のシングル「ベスト オブ ヒーロー」は、前向きなメッセージがたくさんちりばめられた楽曲ですね。これはどんなテーマに基づいて書かれたのでしょうか?
倉木:力強く新鮮な気持ちで1年を過ごしていけるような歌を作ろう!と思って、アップ・テンポで熱く夢に突き進んでいけるようなテーマで書いていきました。2006年も勇気や希望を与えられる歌を届けられる様、心輝いていきたいです! 頑張ります!
●サウンドもテンポ感があって、聴いていて心が弾む印象を受けました。倉木さんがこの曲を聴いた時はどんなイメージを持ちましたか?
倉木:決意と希望感を感じました。それから詞を膨らませているうちに“あ!みんなと一緒に歌えたらな……”という気持ちが生まれてきました。
●前作「Growing of my heart」とは違ったタイプの曲ですが、前に進む事の大切さを伝えるという意味では共通しているようにも思えました。これは倉木さん自身のテーマだったりもするのでしょうか?
倉木:音楽から自信や困難に立ち向かっていける強さを持つ事が出来るってとっても素晴らしいと思っているので、私自身、今、アーティストとして何かしら感じとってもらえて、希望を持ってもらえたらな……音楽・歌をこれからも届けられたらなと思っています。“辛い時こそ自分が成長出来る時……”そう感じているので、そんな思いを歌を通して伝えていきたいですね。
●この曲はドラマ「ガチバカ!」の主題歌となっていますが、学校を舞台にしたドラマにピッタリですね。歌詞からは、学校(大学)を卒業した先輩としての倉木さんのアドバイス的なものも感じられたのですが、そういった気持ちも込められているのでしょうか?
倉木:う〜ん……アドバイスになってるかどうか(照)分からないけど、そういう風に感じてもらえたら嬉しいです(笑) この「ベスト オブ ヒーロー」では、誰でも学生の頃に憧れたものや感動した事、貫きたい事に純粋な心でぶつかっていける勇気を持っていたと思うんですけど、それが、例え大人や他の人にとっては何でもない事や、どうでもいい事として捉えられていたとしても、その純粋な気持ちがあったからこそ、希望が持てて、勇気が持て夢を持って前に進めるのではないかなと思いました。その時の私なりの思いを言葉にしてみたんですけど……皆さんにもそういう時ってなかったですか?
●歌詞の中で特に気に入っている箇所と、それを選んだ理由を教えて下さい。
倉木:そうですね〜……。曲の途中のメロディが変わる所で“さくら誇る〜僕等誇る〜♪”という部分は心地良くメロディが流れていてとっても好きですね。レコーディングの時に、皆と一緒に歌いたい〜!って思いがすごくありました(笑)
●「ベスト オブ ヒーロー」というタイトルがとても印象的だったのですが、このタイトルにした理由を教えて下さい。
倉木:自分にとっての心の支えをあえてカタカナにした理由は、日本語であるカタカナにする事によって飾らずにストレートに入っていけるんじゃないかな。って思いがありました。親しみも感じやすくて、強さも表現出来ると思うんです。
●倉木さんにとっての“ベスト・オブ・ヒーロー”は?
倉木:自分の中にある勇気(強さ)もそうなんですけど、支えて下さる全ての人達……家族だったり友人、スタッフの皆さんそして応援して下さるファンの皆さんですね。私にとって、とても大切な存在です。
●カップリングの「Cuz you'll know that you're right」は、少し妖艶で儚い印象を受けました。最初にこの曲を聴いた時、どんな情景が浮かびましたか?
倉木:恋愛の奥深い切ない気持ち(笑)です。この曲のジャンルとしてはPOPというよりR&Bに入るかもしれないんですけど、R&Bって心の内をストレートに熱く語るイメージが私の中にあって、曲調も少しマイナーな切ない感じなので、今回は、自分にも問いかけて、相手にも問いかける……そんな恋愛のテーマが浮かびました。
●歌詞も少し大人な感じがして、複雑な恋愛感情を彷佛させたのですが、この歌詞に出てくる主人公はどういった状況にあるのでしょうか?
倉木:互いのすれ違いから、本当の真実が霧の中に隠れてしまってキャッチボールが出来ずにどんどん心が離れていってしまうのに対し、このままではいけないと、もう1度心を開いて真実を教えて欲しい……という歌です。
●相手に打ち明けられない主人公の秘めた想いが繊細に描かれていますが、歌詞を書く時に気を付けた所、苦労した所などがあれば教えて下さい。
倉木:英語と日本語のバランスかな……メロディが自然と当てはまる言葉探しに気を付けてみたりはしました。後は、切なさを出せればと、コーラスを色々つけてみたり、1オクターブ下で歌ってみたり(笑)……リズムを感じながら歌っていく事にも気をつけてみたんですが……でも、1番は、音に導かれるまま本能で歌いました(笑)
●倉木さん自身はこの主人公の心気持ちとリンクする部分はありますか?
倉木:そうですね……誰でも普段の生活の中でも本当の気持ちをなかなか出せなかったりする事もありますよね。でも、互いが真実を話す事で解決する事も沢山あると思うんです。色んな場面で、リンクする部分はありますね。
●このシングルが2006年第1弾作品となりますが、どんな人達に聴いてもらいたいですか?
倉木:そうですね。やはり色んな人に聴いて頂けたら嬉しいですね。もし出来たら一緒に口ずさんでもらえたら最高です!!
●2006年の野望などがあれば教えて下さい。
倉木:野望!?……野望を持つ事は大切ですよね(笑)。2006年は、さらに沢山の人に歌を届けたい!っていう思いはもちろん、今年も全国ツアーを行いたいと思っています! まだまだ訪れた事のない場所でも沢山の人達に直接歌を届けて行きたい!です。2006年も熱く一瞬一瞬を生きていきたいです。あと、今年は戌年ということもあり、うちにいるキャスパーに「お手」「おかわり」「お座り」「ふせ」の他に芸を覚えさせたい!です。かな(笑)。今年もどうぞ、よろしくお願いします!!
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