前作「ベスト オブ ヒーロー」から約4ヶ月振りにリリースされるニュー・シングル「Diamond Wave」は、イントロ部分から青空と降り注ぐ太陽の光、そしてどこまでも広がる海が思い浮かぶような、爽快で聴き手の心を踊らせるナンバー。夏を控えた時期のリリースという事で、一聴するとサマー・ソングという印象を持つかもしれないが、じっくり歌詞を読み進むと、自然との対話を通して、地球そのものの大切さを伝えているような気がしてくる。カップリングには、倉木麻衣の艶やかで切ない歌声が胸を打つ、メロディアスなバラード・ナンバー「SAFEST PLACE」を収録。クラシカルな趣を持ち合わせた洋楽的サウンド・アプローチが楽曲全体に深みを持たせ、彼女の新たなバラードの代表曲と呼ぶに相応しい仕上がりになっている。その後に続く「Diamond Wave〜grand bleu mix〜」はジャーマン・テクノ系のリミックスとなっており、タイトル曲とは違ったテイストで楽しめるようになっている。今回本誌では新曲「Diamond Wave」についてはもちろん、アルバム制作、そして8月11日から始まるライヴ・ツアーについて、彼女に話を聞いてみた。(INTERVIEWED BY EMI MORI)
●「Diamond Wave」は、前作「ベスト オブ ヒーロー」とは違ったタイプの躍動感溢れる曲ですね。この曲を最初に聴いた時、どんな印象を持ちましたか?
倉木麻衣(以下倉木):キラキラと輝くイメージがして、光が広がっていく感じがしました。
●「Diamond Wave」というタイトルもインパクトがありますね。この言葉はどういった経緯で生まれたのでしょうか?
倉木:まず、キラキラした波が押し寄せてくる様なサウンドなので、そこからメロディに合う言葉をイメージして考えていきました。「Diamond Wave」という言葉には、みんな1人1人がダイヤモンドの原石のように光り輝くものを持っていて、それが集まって輝く波となるそんな意味も込められています。
●歌詞の中には季語が登場していない事もあって、どの季節にも合うような気もしました。これは意図的にそうしたのでしょうか?
倉木:そうですね。今回は自然に関する事も取り入れた詞なので、季節を限定せずに書いてみたのですが、皆さんはどの様な季節や思いを浮かべられましたか? それぞれ、様々な思いを感じ取ってもらえたら嬉しいです。
●歌詞には“空”“海”“大地”“波”など、自然を表すキーワードが出てきていますね。これまでの倉木さんの曲の中でも、広い視点で描かれた内容になっていると思ったのですが、これはどういった事をテーマに書かれたのでしょうか?
倉木:私自身、自然に触れる事が大好きで、ちょうど散歩をしていた時に、風を感じ、光を受け、緑を目にし……当たり前の事かも知れないけど、そんな何気ない景色や自然の心地良さを改めて実感した時に、この思いを詞にしてみたいなと思っていました。私達が暮らしている自然の素晴らしさを1人1人に伝え、広げていけたらと強く思い今回のテーマにしました。
●歌詞の内容も4月22日に行われた「アースデー・コンサート」のテーマとリンクしているようにも思えました。やはり繋がる部分があったりするのでしょうか?
倉木:偶然にも前から自然を思う気持ちを書いてみたいと思っていた所に、4月22日の「アースデー・コンサート」のお話を頂いたので驚きましたが、とても嬉しく思いました。そんな中で出来上がった歌なので、それまでに感じていた自然に対する思いや感謝の気持ちを今まで以上に表現する事が出来たと思います。
●「アースデー・コンサート」は通常の倉木さんのライヴとは違うものになったと思いますが、実際にライヴをしてみてどうでしたか?
倉木:ライヴでの熱い想いは変わらずにありますが、「アースデー・コンサート」に出演させて頂くにあたって、ワンガリ・マータイさんと対談をさせて頂いた事は、非常に良い経験になり、彼女の持つパワーや温かさを感じる事が出来ました。そして心から尊敬出来る方とお話が出来て本当に嬉しかったです。また、この「アースデー・コンサート」という素晴らしいステージ上で今まで自分が作り上げた楽曲を届けられた事は、貴重な経験であり、とても大切な時間を過ごす事が出来ました。感謝……。
●「Diamond Wave」はライヴで聴くと更に盛り上がりそうな曲ですね。歌詞を読んでいても、お客さんとのやりとりが思い浮かんだのですが、やはりライヴを意識して作られたのでしょうか?
倉木:ライヴという場は、自分の思いを皆さんに伝えられる空間なので、一緒に思いを共感出来る楽曲を作っていきたいと思った1曲です。「Diamond Wave」をライヴで早く皆さんと一緒に歌いたいと思っています。
●歌詞の中で特に気に入っている部分があれば教えて下さい。
倉木:ん〜……そうですね(笑)。もちろん“ダイアモンド ウェーブ 広げて”という所も伝えたい部分ですが、特に、Dメロの“宇宙と地球 生命の永遠が この手にある”という私達の思いを、「Diamond Wave」に乗せて更に1人1人に広げていこう!という熱い気持ちがある部分ですね。
●この曲をどんな時に(またはどんな所で)聴いてもらいたいというのはありますか?
倉木:どんな時、どんな場所でも、この「Diamond Wave」を聴いて自然を思い浮かべてもらえたら嬉しいです!
●“Diamond”と聞くと、キラキラしたものと想像されるかと思いますが、倉木さんはキラキラしたものは好きですか? 身近にあるキラキラしたもので気に入っているものがあれば教えて下さい。
倉木:そうですね……女性ならキラキラと美しいものが好きだと思いますが(笑)。特に私は「海」かな……。波が太陽に反射してキラキラ輝いたり、夜の星……そういった自然が作り上げる光はとってもキレイだと思っています。
●この後はアルバム・リリースが控えているとの事ですが、アルバムの中でもこの曲が中心的存在になったりするのでしょうか?
倉木:1人1人の力が1つになった時に感じるパワーって素晴らしいなぁっていつも感じているんですが、アルバムでも、1つ1つの楽曲がアルバムという形で1つになった時、それぞれの輝きが集まって大きな光を放つような作品に仕上げていければと思っているんですけど……。その中でこの「Diamond Wave」がポイントの1つになるのでは?と感じています。
●そして待望のツアーも決定しました! 少し先の話になりますが、もう構想があったりするんでしょうか? もしあれば少しだけ教えて下さい。
倉木:今回は、約3ヶ月に渡って35ヶ所36公演のライヴを行うんですが、今からとっても楽しみにしています!! 私自身初めて訪れる場所も沢山あるので、色んな場所で直接歌をお届け出来る事を大変嬉しく思っています。もっともっと沢山の人達に直接歌を伝えていきたいと熱く思って、今からワクワクしています!! そして会場で皆さんと思いを1つにして、一体となってウェーヴが作れたら幸せです!! アットホームな楽しいライヴに出来ればなと……。今まで以上にもっともっと身近に感じられるライヴにしていきたいと思っています!!
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