BREAKERZ

2ND ONE MAN LIVE
〜CRASH & BUILD〜

2007.12.14
at 原宿ASTRO HALL


BREAKERZにとって2度目のワンマン・ライヴが2007年12月14日、原宿ASTRO HALLで行われた。1stワンマンからは約4ヶ月振りではあるが、それまでに幾つかのイベント・ライヴに出演し、アグレッシヴなパフォーマンスを見せつけてきただけに、今回のライヴがヒート・アップするのは間違いなかった。しかも2ndアルバム『CRASH&BUILD』を引っ提げての公演とくれば、観客の期待も否応に膨らむ。会場は詰め掛けた観客で埋め尽くされ、今にも爆発しそうな熱気を帯びながら、遂にステージが幕を開けた。SEが流れる中、フラッシュ・ライトが降り注ぐステージにメンバーが現れ、披露したのは「NO SEX NO LIFE」。“跳べー!!”というDAIGOの煽りに応える様にフロアが波打つ。そのまま間髪入れずに「SUGAR BABY」に突入し、DAIGOの艶っぽい歌声とAKIHIDEのシャープなギター、そしてどっしりとしたSHINPEIのギター・サウンドが折り重なる事で、会場はみるみるうちにBREAKERZの音に包まれていった。“BREAKERZ 2nd ワンマン・ライヴにようこそ! ぶっ壊れる用意は出来ているかー!!”というDAIGOの呼び掛けに沸き立つ観客。前半戦は「ナンゼンカイ…ナンマンカイ…」や「Day Soldier」などの徐々に盛り上がっていくタイプのナンバーでステージと客席の距離を縮め、「JOKER」でじわじわとBREAKERZサウンドのエキスを観客に注入し、「Kamisori」で圧倒的な存在感を見せつけた。

メンバーへの熱いコールが会場にこだまする中、“ここでクール・ダウンして下さい”というDAIGOの言葉から始まった中盤戦は、「ダンデライオン」からスタート。SHINPEIが奏でる暖かみのあるアコギの音色に乗せて、DAIGOがブルー・ライトをバックにしっとりと歌い上げ、それに寄り添うようなAKIHIDEのギターが切なく響く。続けて披露された「星に願いを」では、ミラー・ボールに照らし出されたフロアの中で歌うDAIGOの優しい歌声が、会場全体に染み渡っていくのが分かった。観客の熱い視線がステージに注がれる中、ライヴは後半戦に突入。DAIGOが他のメンバーについてコメントしながら進行するメンバー紹介では、そこに添えられたエピソードを通してそれぞれのキャラクターを垣間見る事が出来る貴重なコーナーとなり、会場が和やかな雰囲気になった。客席とのコミュニケーションがばっちり取れた所で“行くぞー!!”というDAIGOの言葉と共に届けられた「IN THE SKY」では、AKIHIDEとSHIPEIがステージの前に出て勢い良くギターを弾いたり、2人のポジションが入れ代わったりと、観客を煽るパフォーミングが盛り沢山。その様子を見ながらリズムに身を任せて踊るDAIGOの楽しそうな姿が印象的だった。ヒート・アップした会場を更に熱狂させたのが、通称“ドMナンバー”と呼ばれている「REAL LOVE」。BREAKERZの曲の中でも強烈なインパクトを持っているだけに、3人が首輪を付けてステージに立つ演出は、まさにライヴでしか見られない光景。メンバーはもちろん、観客もどっぷりと楽曲の世界に身を沈めたナンバーとなった。

ここまで来たら、後は最後まで駆け抜けるのみ。骨太で破壊力のある「Neo-Breaker」で一気に観客の心の中に踏み込み、それに応える様に多くの拳がステージに向けて突き上げられた。その後に続く「WAKE UP MY SOUL」はSHINPEIのどっしりとしたギターが炸裂。AKIHIDEの陶酔したギター・プレイが客席を魅了し、DAIGOは“OH YEAH!”と大声で叫びながら観客とのコール&レスポンスを楽しんでいた。まさに “己の魂を目覚めさせろ!!”と言わんばかりにメンバーが客席を煽った結果、会場全体が観客のジャンプで揺れているのが分かるくらい沸き立つ事に……。興奮覚めやらぬ状態の客席に向かって、DAIGOは投げキッスをしてステージを去った。

すぐに起こったアンコールを受けて、メンバーが再び登場。DAIGOが“まだまだ暴れる準備は出来ていますかー!!”と勢い良く言い放った後、「B.R.Z〜明日への架橋〜」でアンコール・ステージがスタートした。DAIGOのラップはライヴの方がパワフルで威力がある。AKIHIDEとSHINPEIの美しいコーラスが響く中、客席は左右に振る手で覆われていく。会場と一体となったまま迎えた「Drive The Ocean」は、メンバーと観客のパワーのぶつかり合い。ステージを左右に動き回り、歌を届けようとするDAIGOに向かって力強く突き出された沢山の拳を見て微笑んだ彼の顔が忘れられない。その時、会場みんなが笑顔になっていた気がした。その後のWアンコールでは今回のライヴTシャツに身を包んだメンバーが再び「NO SEX NO LIFE」と「WAKE UP MY SOUL」をプレイ。観客のジャンプは本編の時以上に高くなり、前方はモッシュ状態になるほどの盛り上がり見せ、最後にSHINPEIが客席にダイヴするという一幕も……。

この日のライヴに参加した人達は、彼らがテーマに掲げている“破壊と再構築”を体感する事が出来たのではないだろうか。今後も様々なライヴ・イベントへの出演が決定し、4月には次のワンマン・ライヴが敢行される予定のBREAKERZ。この日のライヴで生み出された新しいパワーが、次回のステージでどう化学変化を起こすのか、楽しみで仕方ない。 (TEXT BY EMI MORI)


BREAKERZ

New Album『CRASH&BUILD』

2007.12.5 Release


ZAIN RECORDS
ZACL-9020 ¥3,059(tax in)