B'z初の完全招待制ライヴの模様を収めたLIVE DVD「B'z LIVE in なんば」が2月20日にリリース。1,400人収容のライヴ・ハウスで繰り広げられた、ロック・スピリットむき出しのB'zのステージを体感せよ!!
デビュー20周年に突入し、“B'z LIVE-GYM 2008”がスタートしたばかりのB'zが、2008年第1弾作品としてLIVE DVD「B'z LIVE in なんば」を2月20日にリリースする。今作のライヴが行われたのは2006年9月1日。ライヴ映像の世界配信事業“Control Room”のラインアップにB'zが日本人アーティストとして初めて加わり、デジタル・コンテンツとして全世界に向けて発信されたライヴ映像がこれだ。会場は大阪・なんば Hatch。これは2006年の夏の全国ツアーB'z LIVE-GYM“MONSTER'S GARAGE”からそのまま突入して行われたステージであり、ドームやスタジアム等の大規模な会場でのツアーがメインとなっている彼らが、オール・スタンディングのライヴ・ハウスでパフォーマンスをする事自体が貴重なのは言うまでもない。しかもそれが完全招待制となれば、更にプレミアム度が高まる。まさに“待望のDVD化!!”という言葉が相応しい今作の内容を、ここで少し紹介しようと思う。
既に熱気が漲っているのが伝わってくる、メンバーの登場シーン。そこに広がる歓声は1,400人以上の観客がいるのではないかと思う程の大きさだ。そしてライト・アップされたステージに目を向けると、正面奥にスクリーンがあるだけで、特別に作られたものは何もない。必要最小限の演出で迎えたオープニングの「ALL-OUT ATTACK」は、まさにライヴ本来の勢いに満ちていた。息つく間もなく続く「juice」では、ステージを縦横無尽に動いて観客を煽る稲葉と、ライヴ・ハウス全体が大きく波打つ様子がしっかりと収められている。会場の盛り上がりをダイレクトに感じる事が出来るのもライヴ・ハウスの醍醐味。それが映像を通してしっかり伝わってくるカメラ・ワークにも注目してもらいたい。「ネテモサメテモ」でのスポット・ライトを浴びながらハープを吹く稲葉の表情、凄みのある音色を轟かせる松本のギター・プレイをとらえたシーンは、ライヴの臨場感を与えてくれるだろう。
そしてこのライヴの要的存在にもなっている英語詞の「Real Thing Shakes」「DEVIL」「Brighter day」「HOME」。これだけ英語詞のナンバーが盛り込まれたステージは、B'zのライヴの中でも珍しいのではないだろうか。スクリーンには“和”を彷佛させる絵柄や文字が映し出され、ダークでヘヴィな音で客席に迫る松本のギターと英語詞によって更に鋭さを増す稲葉のヴォ−カルが炸裂する「DEVIL」や、郷愁感溢れるサウンドが会場中に広がり、観客の合唱が優しくこだまする「HOME」等、タイプの異なる楽曲が表情豊かに披露されていく。全世界に発信されるライヴ映像という事を踏まえた構成によって、彼らの魅力を再確認する事が出来るはずだ。
ライヴは後半に進むにつれてパワフルかつ攻撃性を増すナンバーが登場。見る者を釘付けにし、容赦なく心を高揚させていく。ドーム・ツアーでも圧倒的な破壊力を放っていた「MONSTER」は、このライヴでは濃縮された刺激の強いサウンドで聴き手の脳内に直接刺激を与え、観客を陶酔させていった。ステージに向けられた多くの拳が映るバック・ショットは圧巻。間奏のコール&レスポンスで一体感が高まる「衝動」や、細かく刻むリズムに乗せてステージ前で楽しそうにギターを弾く松本の表情が印象的な「愛のバクダン」では、映像を通してステージと客席の距離が一段と近付くのが分かった。“僕らに最高のエネルギーをくれました。どうもありがとう!”と稲葉が言い放った後に突入した「ギリギリchop」では、会場は観客が回すタオルで埋め尽くされ、稲葉の挑発的なヴォ−カルが響き渡る様子を見ながら、自分もその中に居る様な感覚に……。こうしてステージと客席のパワーのぶつかり合いは最後まで途絶える 事なく続き、ラスト・ナンバーの「RUN」で両者の気持ちがしっかり繋がった事を感じる事が出来た。松本と稲葉はもちろん、サポート・メンバーの和やかな表情と、彼らに向けられた観客の笑顔は、まるでお互いの健闘を讃え合っているかの様に見え、このライヴが唯一無二の存在である事を証明してくれた。
約80分間に渡る映像が収められた今作は、これでもかと言わんばかりにライヴ・アーティストとしてのB'zの姿を見せつけてくれる内容になっており、ロック・スピリットむき出しの挑戦的で攻撃的な彼らのライヴが体感出来る貴重なアイテムとして、多くの人々の心を熱くさせるに違いない。
(TEXT BY EMI MORI)
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