今年結成20周年を迎えたB'zが、ベスト・アルバム『B'z The Best“ULTRA Pleasure”』を6月18日にリリースする。20周年というAnniversary Yearに突入してからの彼らの音楽活動を振り返ってみると、昨年10月にシングル「SUPER LOVE SONG」を発表し、11月にはロサンゼルスで開催されたセレモニーにアジア圏で初めてHollywood's RockWalkに殿堂入りを果たしたミュージシャンとして出席、12月に通算16枚目のオリジナル・アルバム『ACTION』をリリースした後、今年1月からこのアルバムを引っ提げての大規模な全国ツアー「B'z LIVE-GYM 2008“ACTION”」を敢行中と、その充実ぶりは加速しているのが分かる。その他にも2月にはLIVE DVD「B'z LIVE in なんば」をリリース、4月にはニュー・シングル「BURN -フメツノフェイス-」の発表で自らが持つオリコン・シングル・チャートの初登場首位獲得記録を41作連続に伸ばしており、まさに怒涛の快進撃。9月にはスタジアム・ツアー「B'z LIVE-GYM -Pleasure 2008-」が控えており、デビュー20周年の記念日にあたる9月21日に日産スタジアムでファイナルを迎える。
そんな中で発表される『B'z The Best“ULTRA Pleasure”』は、この20年間のB'zの音楽史を辿る作品に相応しい内容。パワー・アップして刺激的なナンバーとなった「BAD COMMUNICATION -ULTRA Pleasure Style-」と、時間の経過を通して歌詞の一部が進化してきた「Pleasure '91 〜人生の快楽〜」の2008年ヴァージョンの新録2曲を含むヒット・シングルを網羅した全30曲収録の2枚組CDに、92年〜05年に行われたツアーの中から、映像化が熱望されながらも今まで未発表だった貴重なライヴ映像10曲を収録したDVD付きという超豪華盤となっている。本誌ではこの“ULTRA”という冠がピッタリな作品の内容をライナーノーツ形式で紹介。時代と共に駆け抜けてきたB'zの音楽を改めて味わって欲しい。
【LINER NOTES】◆The First RUN <DISC1>◆
01. BAD COMMUNICATION -ULTRA Pleasure Style- ※新録
1989年10月21日発売(1st Mini AL『BAD COMMUNICATION』:オリジナル収録)
初期B'zを代表するナンバー。『BAD COMMUNICATION』(89年)に収録された後、『WICK BEAT』(90年)には全英詞ヴァージョン、『LOOSE』にはブルーズ・ヴァージョン(日本語詞)が収められているが、今回収録された新しいヴァ−ジョンは、ライヴで披露されているロック・サウンドを全面に出したアレンジが施された。
02. BE THERE
1990年5月25日発売(4th Sg)/テレビ朝日系「水曜スーパーキャスト」エンディングテーマ
約5ヶ月以上もチャートにランク・インし、ロング・ヒットを記録した。イントロ部分でオケそのものをサンプリングするという、当時としては斬新なアレンジが施されているのも特徴の1つ。ダンス・ビートを色濃く打ち出したナンバーとして、聴き手を魅了した。
03. Easy Come, Easy Go!
1990年10月3日発売(6th Sg)/カメリアダイヤモンド イメージソング
初期の作品でありながらファンの人気が高く、ライヴの定番曲にもなっているナンバー。デビュー時からのダンス・ビート主体のサウンドとは事なり、アコースティック・ギターを用いたミディアム・ナンバーに仕上がっている。B'zが初めて海外(N.Y)レコーディング&トラック・ダウンを行った曲でもある。
04. LADY NAVIGATION
1991年3月27日発売(8th Sg)/'91カネボウ化粧品 夏のイメージソング
シングルで初めてミリオン・セラーを達成した記念すべき作品。この曲の日本語ヴァージョンはシングルのみでダンス・ビートを主体にしたアレンジが施されている。この他にも英語ヴァージョンが2つ存在し、ミニ・アルバム『MARS』(91年)にはロック色が強いサウンド、『The 7th Blues』(94年)にはブルーズ・ヴァージョンにアレンジされてそれぞれ収録。
05. ALONE
1991年10月30日発売(9th Sg)/関西テレビ・フジテレビ系 おんなの企業サスペンス「ホテルウーマン」主題歌
イントロで初めてオーケストラ・ヒットを使用した、壮大なバラード・ナンバー。ギター・ソロでは、チョ−キングを多用した泣きのフレーズがふんだんに登場し、幾重にも重ねられたコーラスが楽曲をスケール・アップさせている。『IN THE LFE』(91年)に収録されているヴァ−ジョンは、ラストのコーラス部分がイントロに入った形になっている。
※この続きは本誌にて…。
【LINER NOTES】◆The Second RUN <DISC2>◆
01. HOME
1998年7月8日発売(25th Sg)/角川文庫CMソング
イントロのアコーディオンの音色が印象深い、シンプルなナンバー。ポップなメロディでありながら、アコースティック・ギターが奏でる音色からは複雑な感情の揺れが感じられ、内省的な稲葉の歌詞と交わる事で、独特の深みを持つ楽曲になっている。
02. ギリギリchop
1999年6月9日発売(26th Sg)/読売テレビ・日本テレビ系 全国ネットアニメ 「名探偵コナン」 エンディングテーマ
B'zシングル曲の中でも圧倒的なスピード感とパワーを誇る、ハード・ロック・ナンバー。捲し立てる様なギター・イントロと稲葉のシャウトが容赦なく聴き手に挑んでくる。タイトル同様、インパクト大な楽曲だ。
03. 今夜月の見える丘に
2000年2月9日発売(27th Sg)/TBS系 日曜劇場「ビューティフルライフ」主題歌
ドラマ主題歌として制作された今作は、繊細なギター・イントロから始まるミディアム・ナンバー。流れる様な美しいメロディと叙情的なヴォ−カルのコントラストが素晴らしく、後半にかけてのドラマティックな展開も聴き逃せない。ドラマと共に大ヒットし、ミリオン・シングルとなったのも納得。
04. juice
2000年7月12日発売(29th Sg)/テレビ朝日系「おネプ!」エンディングテーマ
B'zの王道パワー・ロック・チューン。破壊力に満ちた松本のギター・リフと稲葉のシャウトから放たれる威力のすごさは、作品はもちろん、LIVE-GYMでも実証済み。ロッキンビリー氏が手掛けた、アメコミ・タッチのメンバーのイラストが使用されたジャケットも当時話題になった。
05. ultra soul
2001年3月14日発売(31st Sg)/世界水泳福岡2001 大会公式テーマソング
大胆に打ち込みサウンドを導入し、情熱的なサウンド展開が施されたナンバー。ポップでキャッチーな部分もしっかり兼ね備えており、サビ部分の掛け声も含め、B'zの攻撃的な姿勢が前面に出た作品となった。
※この続きは本誌にて…。
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