4月に発表したミニ・アルバム『再出発(はじまり)』から約8ヶ月振りとなる2nd Maxi シングル「Miss You」をリリースする美元智衣。都内で定期的にライヴを行い、同世代の女性からも支持の高い彼女が今回テーマにしたのは“遠距離恋愛”。自分の経験を思い出しながら書いたという歌詞がピアノとアコースティック・ギターの温かいメロディに乗せてシンプル綴られている。上京当時の心情を表現した「トーキョー」と併せて早速彼女に話を聞いてみた。
●約8ヶ月振りのニュー・シングルになりますが、この曲はドラマの話があってから作り始めたんですか?
美元智衣(以下美元):ドラマを見て下さっている方にもよくそう言われるんですけど、これはドラマの話とは別に書いていた曲なんです。でも[ラストメール]の内容と上手い具合にリンクしているので、面白いなぁと思っていました。
●主題歌の話を聞いた時はどう思いましたか?
美元:“えっ、すごい!!”って思いました(笑)。ストーリーを読ませて頂いて、自分の歌詞をもう1回頭の中で描いた時に、具体的に“携帯”という言葉が出てきたり、気持ちが重なる部分が沢山あって、ここまでリンクする事があるんだなぁって不思議な感じでした。
●今作はサウンド的にアップテンポの明るい曲調になっていますが、曲を作る時に詞のストーリーは固まっていたんですか?
美元:カップリングの「トーキョー」が人生観を語っているものなので、それに対比する……似た様な所で恋愛を書くとしたらどんな曲かなと思って書きました。
●収録曲に「トーキョー」を入れる事は最初から決まっていたんですか?
美元:「トーキョー」は元々、次の作品で出したいなと思っていた曲なんですけど、ライヴでも人気のある曲だし、自分としても入れたいと思っていた曲だったのでカップリングで収録する事になりました。
●今回は曲先という事ですが、曲を作る作業的にも詞先とは違いましたか?
美元:全然違いましたね。いつもは言葉を乗せたいからメロディを作るんですけど、メロディを先に作ると、悪い意味ではないんですけど、なんとなくぼやけちゃうというか……。だから、そこからどう作っていくかという感じでしたね。
●今作は遠距離恋愛をコンセプトに書いたという事ですが、ご自分の経験も思い出しながら書かれたという事で、詞を書く時は気持ち的に苦しくなったりしませんでしたか?
美元:結構冷静に色んな事を思いながら(笑)書けましたね。この“遠距離”は物理的に距離が離れているだけでなく、心の遠距離という意味も含んでいるので、家族や友達、自分の周りに居る大事な人に向けての「Miss You」でもあります。
●アレンジ的にこだわった点があれば教えて下さい。
美元:最初はもう少しテンポが早かったんですけど、言葉をちゃんと伝えたいという所で、アレンジに入る前にテンポ確認とキー確認を細かくやりました。今回はテレビで流れるという事もあったので、テレビを見ながらちゃんと言葉が伝わって欲しいなと思って、その部分に気を付けました。詞を書いて曲をつけてもテンポ感が変わるだけで伝わり方が違ってきてしまうので、最終的に1番こだわったのはテンポですね。
●2曲目の「トーキョー」はライヴでも披露されていますが、いつ頃に作られた曲なんですか?
美元:これは2年前位に作った曲で、頭の中で歌詞を考えながら、その場で作っていきました。書こう!!と思って書いた訳ではなくて、“東京には何かあんねん”って自分に言い聞かせながら……作ったというよりは、気持ちがメロディを求めていたという自然の流れで出来上がった曲です。
●歌詞の中で特に気に入っている部分は?
美元:サビの“東京には何かがあるから”という部分もそうなんですけど、Bメロの“窓の外見上げれば灰色の空が”という部分は、自分がバイトしている時によく見上げていた空の事で、いつも歌う度に当時を思い出しますね。印象的というか、自分の中にある色褪せない部分が歌詞の中で表現されている感じです。“東京なんか嫌いな街や”というフレーズで始まるんですけど、Bメロ、Cメロに関しては未だにリアリティがあるというか……目の前に浮かぶ情景、感情であったりしますね。
●“東京には何かがあるから”……深い言葉ですね。
美元:きっと実家に戻らない限りは持ち続ける思いというか……そんな気がします。
※この続きは誌面にて!!
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