7月に両A面シングル「STORY / SUMMER LIGHT」を発表し、全国キャンペーンで大勢の人にその歌声を届けて来た愛内里菜が、約3ヶ月振りにニュー・シングル「MAGIC」をリリースする。鍵盤のメロディが印象的な今作では、笑顔・言葉・愛・音楽が持つ未来や世界を変える事が出来る見えない力を大切にしていこうという強い想いが綴られている。2曲目の冬のミディアム・バラード「hands」は主人公の相手を愛おしむ気持ちが描かれた温もりのある1曲。10年目という節目の年を迎えますます加速していく彼女に、今夏の“RINA・MATSURI 2009 -Thanx Very Much-”、「STORY/ SUMMER LIGHT」全国キャンペーンの感想と併せて話を聞いてみた。
●今年の夏は7月にリリースされた「STORY」から始まって、全国でのキャンペーンや“RINA・MATSURI”等、今まで以上の大勢の人々に愛内さんの歌を届けてきたと思うんですが、今年の夏を振り返ってみていかがですか?
愛内里菜(以下愛内):次から次へと全国を廻っていたという感じだったので、色んな人達に出会えた夏でした。四国なんかは、初めて行ったんですけど、“ずっと応援していました”っていう人に出逢えたりしたので、慌ただしかったですけど沢山の気持ちや心を貰えたハートフルな夏になりました。
●高校生クイズの応援ライヴは今までのライヴとはまた違った形だったと思いますが、1番大きな刺激になったのはどんな事でしたか?
愛内:高校生の応援ライヴはやっぱりすごい特別な場所でした。高校生だけの場所で歌うっていうのも今までになかったし、何よりもすごかったのは皆が何かに挑んで、すごい意気込みをもって来ているっていうエネルギーが沢山集まっていたという事ですね。ただのライヴじゃないというか、皆から感じる熱気感が私にも返ってくる感じですごいパワーでした。ステージの構想があって、こういうものを観せるっていうスタンスではなく、皆の本当にリアルなものをそのまま感じ取って、それを上回るパワーで返そうみたいなやりとりがすごく私の中で大きい物となって返ってきました。青春というか、懐かしさというか、またいつもとは違ったパワーをもらったなっていう感じでしたね。
●そして、前作から約3ヶ月でニュー・シングル「MAGIC」がリリースされますが、この曲も未来への希望や人々の持つ絆、信じる気持ちが詰まった曲になっていますね。タイトルの「MAGIC」に込めた思いとは?
愛内:大切な人の笑顔ひとつで救われたり、言葉ひとつで強くなれたり、傍にいるだけで自分が素直になれたり、音楽とか愛って目に見えないものだけど、その小さな事ひとつで自分が変わっていける事って魔法の様な力だなぁって思うんです。そういう気持ちを“MAGIC”に込めて、些細な見えない力が自分を変えてくれるっていう事を書きました。
●“笑顔”、“言葉”、“愛”、“音楽”って、人それぞれの心の支えだったり、どんどん形を変えて取り入れられていくものですよね。でもだからこそ、目に見えなくて形がないものに不安になるっていう事もあると思うんですけど、愛内さんはどうですか?
愛内:結構不安になっちゃう方かな……。だからこそこういう音楽で、大切に守っていけばずっと自分の心にあるし、自分が思い描くか描かないかで存在したり存在しなかったり、だけどちゃんと描く気持ちがあればいつまでも自分の傍にそういう愛の形が沢山あるっていう事を伝えたかったんです。そういう見えないものが儚いっていう事を意識してるからこそ、見落としてしまいがちな事を曲にして、言葉にして、聴いた後に温かい気持ちが残る様な曲を届けられたらなって思いました。
●この曲は全体的に跳ねた感じの鍵盤の音が印象的ですが、これは歌詞の世界観や曲のイメージに併せてアレンジャーさんに伝えたものなんですか?
愛内:そうですね。今回は鍵盤が前に来て、自分の声をその鍵盤の音と混ざる様に乗せるっていうのが1番のポイントでした。イントロの鍵盤が入ってくる部分は結構こだわってイメージを伝えました。
●今までの曲にはないほわんとした空気感が未来への希望を感じさせますね。
愛内:今年に入ってから“THANX 10th ANNIVERSARY”という事で第1弾に『THANX』っていうアルバムを出して、その『THANX』では、今回の楽曲とは違ったギターのひずんだ音だったり、ドラムだったり、すごく低音が重視されている楽曲を沢山作っていたんです。でも前作の「STORY」から今回の「MAGIC」っていうのは、次のアルバムを考えての音作りだったりするので、自分が描いている音の雰囲気だったり、楽曲っていう所に影響を受けてアレンジを発注させてもらったり曲選びをしました。
●前作「STORY」もポップでカラフルな雰囲気がありましたが、今回の「MAGIC」はより明るくて柔らかい印象を受けました。
愛内:やっぱり「STORY」からの流れっていうのは繋がる様に意識して作りましたね。あとこの柔らかさとか温かさは、“THANX 10th ANNIVERSARY”で感謝を届けたいっていう事をテーマにしてずっとこの1年活動をしてきているので、丸みとか柔らかい感じっていうのは作品を作る時に取り入れようとしているテーマでした。
●キャッチーで明るいメロディなんですけど、歌詞には心の中に秘めた力というか、芯の通った強さがありますよね。
愛内:そうなんですよ。今回はそこもポイントで、アレンジの音の流れだったりメロディの運びはすごく優しい柔らかい感じなんですけど、芯だったり強い何かが残る様な曲に仕上げたいなと思いながら詞を書いていったんです。言葉数がすごい多い曲なので詰めた感じで歌うっていうのも意識して、その辺でコナンのオープニングに合う勢いを声で出せたら良いなっていうのがありました。
●では思い描いた通りの出来上がりになっていると。
愛内:歌ってみると思っていたよりもテンポが早くて(笑)。思っていた以上にヴォーカルが際立つアレンジになっていたので、そのグルーヴ感が出せる様に仮歌の時に練習して、本番に臨みました。久々に考えて歌った曲というか……いつもは世界観に入り込んですぐ歌っちゃうタイプなんですけど、久々に難しい曲に出会ったなっていう感じでした。
※この続きは誌面にて!!
■愛内里菜 OFFICIAL WEBSITE http://www.rina-aiuchi.com/
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