リリース・ライブ情報♪

2023年08月23日(水)

「T-BOLAN LIVE TOUR 2023-2024 “SINGLES” ~波紋~」 全国ツアー・スタート!

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T-BOLAN “最初で最後”のシングル・ベストツアー開幕!
「今回みんなが一番喜ぶことを考えた」


T-BOLANが、シングル全曲を披露するシングル・ベストツアー「T-BOLAN LIVE TOUR 2023-2024 "SINGLES" 〜波紋〜」を8月19日 三郷市文化会館からスタートさせた。90年代シングル・アルバムのトータルセールスが約1,700万枚を記録した彼らのライブ初日の模様を曲のエピソードと共にお届けする。

 本ツアーに先行して8月16日に「T-BOLAN COMPLETE SINGLES ~SATISFY~」をリリース。「離したくはない」「Bye For Now」「マリア」「じれったい愛」「刹那さを消せやしない」「すれ違いの純情」「LOVE」など、T-BOLANの全シングルを網羅したコンプリート・ベストアルバム。こちらはツアー前に是非とも手に入れたいアイテムである。
 今回のシングル・ベストツアーについてヴォーカルの森友嵐士は「ファンの皆さんにとって、強力に魅力的で今できる限りのアイデアを詰め込んだ“カタチ”を届けたい。今回`90年代に愛された曲たちを一夜に全て体感してもらえるT-BOLANシングル全曲のLIVEツアーを企画させていただきました」とファンが歓喜するコメントを発表。
 ツアー初日、開演前のロビーではメンバーの等身大パネルがフォトスポットとして設置するなどメンバープロデュースの様々な企画(詳しくはT-BOLANのHP参照)が三郷市文化会館を訪れたファンを出迎え、長蛇の列が出来ていた。「あの頃、カラオケで歌ったよね」「あなた、必ず『離したくはない』は熱唱してたもんね」という会話を耳にしながら会場に入ると、突然「ボーカルの森友嵐士です」「ギターの五味です」「ベースの上野です」と3人のトークがラジオのように始まった。3人はライブ内でのペンライトを使ったライブの楽しみ方や、様々な企画をレクチャー。森友の「俺たちもこの日を楽しみに待っていました。みんなで楽しもうぜ。エンジョイ!」の声に観客席から拍手が起こる。
 そして定刻を過ぎ、オープニングSEと共に幻想的なライトが客席を照らし出す。ライブが始まる高揚感、そして観客の気持ちは否応なく「あの頃」にタイムリープしていく。ライブを待ちきれぬファンの手拍子が次第に大きくなり、サポートメンバーの人時(B)、坪倉唯子(Cho)、小島良喜(Key)、永井利光(Dr)、そして五味孝氏(G)、上野博文(B)、最後に森友嵐士(Vo)がステージに姿を現すと、超満員の観客の声援は頂点に。

 シングルベストツアーの1曲目は、筆者も90年代に聴きまくったあの曲である。
 このツアーから声出しが可能になり、3年分の思いを声にしてメンバーに伝える観客たち。その声援に頷きながら笑みを浮かべる森友。
 90年代の「LIVE HEAVEN」を彷彿させるライティング。五味のアグレッシブなギターの唸りにシンクロするように赤いライトがステージを彩る。
 「『T-BOLAN LIVE TOUR 2023-2024 "SINGLES" 〜波紋〜』にようこそ! やっとみんなの声が聞けるぜ!」と森友は嬉しそうに話し、一階席、二階席に早速のコール&レスポンス。「今夜はシングル曲、全部持ってきたから楽しんでくれ。どうぞ最後までよろしく」と叫ぶと、印象的なイントロと共に曲がスタート。客席はその期待感にどよめきが広がる。
改めて“この曲”の浸透度の高さが確認できる瞬間だ。

 シングル全曲披露と銘打ったライブにつき説明不要かもしれないが、ここで幾つか曲に纏わるエピソードを説明しておこう。
 誰もが生で聴きたい1曲「離したくはない」。発売されてから30年以上が経過しても決して色褪せない日本の音楽史に燦然と輝く名曲(YouTube回転数は3,000万強)だが、この曲が生まれるまで森友はプロデューサーに一度もデモテープを最後まで聴いてもらえない日々が続いた。つまり“ボツ”。「何が違うのか?」明確な応えを出してくれないプロデューサーに「このデモがダメだったら、もう…」そんな思いで「離したくはない」のデモを聴かせると、初めて最後まで聴いてくれた。プロデューサーからGO!をもらい、溜まりにたまったT-BOLANエネルギーは爆発していく。
 もう一つ「離したくはない」のエピソードを。この曲は当初、デビューシングル「悲しみが痛いよ」のカップリングの予定だった。マスタリングを終えて納品直前、プロデューサーがプレス工場への出荷を中止。あらためてセカンドシングルとして発売することを決定。そして発売後に大阪の有線放送で火がつき、一年以上のロングヒットに繋がったのだ。
それが今、誰もが愛する曲になったのだ。この曲は会場で是非歌ってほしい。
 5枚目のシングル「じれったい愛」は、当時プロデューサーとの打合せを「じれったい」気持ちで待っていた森友が、会議室のギター1本で急遽デモを作り上げた曲。この曲は初のシングルチャートベスト10入りし、バンドの勢いそのままの仕上がり、そして結果に繋がっている。
 ミリオンセラーを記録したシングル「Bye For Now」。この曲は信頼していたスタッフから、夢のために仕事を辞めて海外に旅立つことを告白され、そのスタッフのために制作。「for now」は「今だけは」という意味があり、「永遠の別れではない、夢がかなったらまた会えるさ」とスタッフの背中を後押しする森友の優しさが込められた楽曲である。

 この日のライブでは、次々と会場全体が歌えるヒットシングルが惜しげもなく連続披露され、「次は何の曲?」「このイントロは!?」「エ?これ何の曲のイントロ…」と期待通りだったり、予想以上だったり、ツアー初日にもかかわらず完成度の高いライブに目を離せない空間が展開されていた。
 シングルのイントロに忠実な曲、その真逆にピアノのみのシンプルな演奏で披露される曲。そんな曲は一瞬たりとも聴き逃すまいと前のめりになる観客に、森友の優しい歌声が響く。
 今、リアルタイムを生きるT-BOLANが90年代の曲をライブする。これからライブを見る人は、期待以上の一夜になると確信してツアーに参加してほしい。リアルの森友は歌えることの喜びを全身で体現し、90年代の歌を、あの時以上に自由に歌い上げる。その歌が僕らの心に深く突き刺さるのだ。

 曲のエピソードをもう少し。1994年8月リリース、アコースティックアレンジを施したコンセプトアルバム「夏の終わりにⅡ」に収録された「マリア」。この曲は同年9月にシングル用にリアレンジ。そのストレートで情熱的な世界観が、数あるT-BOLAN作品の中でも大人気曲の1曲だ。アコースティックバージョン?シングルバージョン?どんな構成でどう魅了してくれるのかは、大いに楽しみにしてほしい。
そして今回は久しぶりにライブで披露させる曲も多数ある。森友はMCで「30年ぶりに歌うと緊張するぜ。どうだった?」とファンに感想を求めると、場内から感動の拍手が送られる。そんな曲を聴けるのも楽しみの一つだが、「No.1 Girl」では2016年「ゆるキャラグランプリ」で優勝した過激ゆるキャラ「ちぃたん」が、今夜だけのスペシャルゲストで登場。キャッチーなサビが印象的な曲をメンバーと一緒に盛り上げる。客席もペンライトを振り回し、覚えたばかりの振りで楽曲を共有、客席とメンバーの一体感を感じた瞬間だ。
 ペンライトで参加できる曲は他にもあるので、是非早めに会場に到着しペンライトの用意をおススメする。冒頭でも書いたように、他にもライブ以外の楽しみもT-BOLANは用意しているので。
 ライブでは、アップテンポの曲を連続して演奏するシーンも多用している。そんな時客席はサビでペンライトを振り、気持ち良さそうに体を揺らす。まるで会場全体が巨大なクラブのように変貌したかのような錯覚に陥った。
 スポットライトに照らされた上野が、「My life is My way」のイントロを弾き出す。ベースの上野は2015年3月にくも膜下出血で倒れて生死をさまよった。その後意識を取り戻し、リハビリに励み、奇跡的にステージに立っている(現在は彼単独で「脳フェス※脳卒中体験者とその周囲に向けた活動」に参加したり、バンド以外も精力的に活動)。そして今、リハビリ中に何度も繰り返し弾いたフレーズを観客の前で披露している。これまでの上野はライブ後半に登場し数曲に参加。だが今回は療養から復帰後、「ライブで全曲ベースを弾く」という目標を自ら達成したのだ。

 アンコールでは、鳴り止まぬ拍手と声援に応え再びステージに登場したメンバー。「できる限り、みんなと触れ合いたい」と森友はステージを降りて客席へ。「愛のために 愛の中で」を歌いながら握手や抱擁を交わし、待ちに待ったその一瞬一瞬をファンと自らの胸に刻んでいく。
(この模様は「♪今日の『愛のために 愛の中で』」として、毎公演後にオフィシャルYouTubeチャンネルにアップ:https://t-bolan.bzone.co.jp/special/singles-ripple-/
興奮と優しさの余韻が残る中、アンコールでもT-BOLAN“SINGLES”の世界は続き、
「"SINGLES"ツアー初日、最高の力をもらえました。ここから全国駆け抜けて行きます。またどこかの街で会えるのを楽しみにしているよ。最高の夜をサンキュー!」
 その森友の言葉から今回のツアーに対する確かな手ごたえが伝わってきた。あの頃へのタイムリープ「T-BOLAN LIVE TOUR 2023-2024 "SINGLES" 〜波紋〜」は、2024年2月25日の岡山市民会館まで予定されている。

「T-BOLAN LIVE TOUR 2023-2024 “SINGLES” ~波紋~」ツアースケジュール

<2023年>
・8月19日(土)埼玉・三郷市文化会館 開場16:00/開演17:00
・9月2日(土)福島・南相馬市民文化会館 開場16:00/開演17:00
・9月9日(土)愛媛・西条市総合文化会館 開場16:00/開演17:00
・9月10日(日)広島・呉信用金庫ホール(呉市文化ホール) 開場16:00/開演17:00
・9月21日(木)青森・弘前市民会館 大ホール  開場17:30/開演18:30
・9月23日(土祝)宮城・トークネットホール仙台(仙台市民会館) 大ホール 開場16:00/開演17:00
・9月29日(金)愛知・東海市芸術劇場 大ホール  開場17:30/開演18:30
・10月1日(日)富山・富山市芸術文化ホール(オーバード・ホール) 開場16:00/開演17:00
・10月8日(日)神奈川・よこすか芸術劇場 大劇場 開場16:00/開演17:00
・10月28日(土)茨城・水戸市民会館グロービスホール(大ホール) 開場16:00/開演17:00
・10月29日(日)群馬・メガネのイタガキ文化ホール伊勢崎(伊勢崎市民文化会館) 大ホール 開場16:00/開演17:00
・11月4日(土)静岡・三島市民文化会館(ゆうゆうホール) 大ホール 開場16:00/開演17:00
・11月23日(木祝)佐賀・鳥栖市民文化会館 開場16:00/開演17:00
・11月24日(金)熊本・熊本ウイングまつばせ 開場18:00/開演19:00
・11月26日(日)鹿児島・宝山ホール(鹿児島県文化センター)開場16:00/開演17:00
・12月9日(土)京都・舞鶴市総合文化会館 開場16:00/開演17:00

<2024年>
・1月6日(土)長野・ホクト文化ホール(長野県県民文化会館) 大ホール 開場16:00/開演17:00
・1月8日(月祝)新潟 新潟県民会館 大ホール  開場17:00/開演17:30 ※追加公演
・1月12日(金)長崎・長崎ブリックホール 大ホール 開場18:00/開演19:00
・1月14日(日)宮崎・日向市文化交流センター 開場16:00/開演17:00
・1月20日(土)福岡・北九州ソレイユホール 開場16:00/開演17:00
・1月21日(日)山口・周南市文化会館 開場16:00/開演17:00
・1月27日(日)神奈川・相模女子大学グリーンホール 開場16:00/開演17:00
・2月3日(土)大阪 南海浪切ホール 開場16:15/開演17:00 ※追加公演
・2月4日(日)東京・ティアラこうとう 開場16:00/開演17:00
・2月24日(土)鳥取・米子コンベンションセンターBiG SHiP 開場16:00/開演17:00
・2月25日(日)岡山・岡山市民会館 開場16:00/開演17:00

チケット代金 7,800円(税込)
T-BOLAN OFFICIAL SITE
https://t-bolan.bzone.co.jp/


2023年08月23日(水)

Rainy。 史上最年少の15歳2ヶ月でアニサマ2023へ出演するRainy。が サステナビリティ推進イベント「HAPPY EARTH FESTA 2023」 キービジュアル&アンバサダーに就任!!

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『名探偵コナン』のエンディングテーマとして放送中の「…and Rescue Me」を8月23日(水)に1st CD Singleとして発売するRainy。が、9月末の国連総会の会期に合わせたSDGs週間に開催されるサステナビリティ推進イベント『HAPPY EARTH FESTA 2023|GLOBAL GOALS WEEK』のキービジュアル&アンバサダーに抜擢され、9月19日に国際連合大学にてアンバサダー就任式が行われることが分かった。
今年6月28日の自身の誕生日に1st AL『Rainy。UNIVERSE』をリリースしたRainy。は、その発売日に15歳の誕生日を迎えた中学3年生のZ世代シンガー。年齢を感じさせない圧倒的歌唱力と表現力で、多彩な収録曲をカラフルに表現したこのアルバムは、歌で生きていくと覚悟を決めた彼女の自己紹介を兼ねた一枚となった。
そんな、歌手を天職だとハッキリ語るRainy。がもう一つ、どうしても“やりたいこと”が、「恵まれない人たちのために財団を作りたい」ということ。どちらの夢も絶対に叶えたい彼女が目指すのは、世界的に有名なアーティストになって、周囲に影響を与えられる存在になり、自分の活動に共感してくれる人たちと一緒に支援活動を行う、という未来。FM福岡のレギュラーラジオ番組「Rainy。のChoco Chat CAFE」でも、“地球の話”として持続可能な未来に向けて自分も周囲も知るべきことをリスナーと共に学んできた。
Rainy。にとって、今回の『HAPPY EARTH FESTA 2023』アンバサダー就任は、もう一つの夢を叶える第一歩となりそうだ。
9月にアンバサダーという大役を担うことになったRainy。は、8月26日(土)に大舞台であるさいたまスーパーアリーナで開催される『Animelo Summer Live 2023 -AXEL-』へ出演が決定している。
<アニサマ>は、自身もアニメファンであるRainy。にとって、高校生になったら見に行きたい!と思っていたイベント。そんなイベントに、史上最年少の15歳2ヶ月の中学3年生で、観客として見に行くより先に出演できることになった。X(旧Twitter)では毎日、出演日の26日に向けてカウントダウンしており、憧れのステージに立つことを心から楽しみにしていることがうかがわれる。

「…and Rescue Me」は、今作のために描き下ろされた名探偵コナン絵柄のジャケットカード仕様で、表題曲「…and Rescue Me」に続いてGARNET CROWのAZUKI七が歌詞を書き下ろした「世界は君とはじまる」、そしてGARNET CROWの名曲「夏の幻」(「名探偵コナン」エンディングテーマ)TV sizeのアコースティックカバーを収録しており、名探偵コナンファンと共に、GARNET CROWファンも必聴の一枚だ。
アニサマ出演翌日の8月27日(日)には、CDシングル「…and Rescue Me」購入者を対象としたオンラインサイン会の実施も決定しているので、こちらも要チェックだ。ホヤホヤのアニサマ出演の感想も楽しみにしたい。

《Rainy。『HAPPY EARTH FESTA 2023』アンバサダー就任コメント》
2015年に国連でSDGsが採択された翌々年、小学3年生だった私は、学校に行けずに水汲みに何往復もする同年代の子の存在をテレビCMで知り、世界には私の「当たり前」が存在しない生活がある、そんな事実を知りました。
それ以来、"何か人の役に立つことをしたい"と思ってきましたが、具体的に何をすべきかを見つけられずに今になっています。
学校でSDGsを学び、この言葉が身近にある私の同世代にも同じような人が多いと思います。
今回のアンバサダー就任というこの貴重な機会を大切なスタート地点とさせていただき、『一緒に学び、一緒に考え、一緒に小さくても一歩踏み出す。』そんな存在になれるように、動き出したいと思います。

【 Rainy。 (レイニー)】
2008年6月28日生まれ。2022年4月にアニメ『名探偵コナン ゼロの日常』エンディング主題歌「Find the truth」でデビュー。8月23日発売シングル「…and Rescue Me」で『名探偵コナン』エンディングテーマを担当中。圧倒的表現力とビジュアルを兼ね備えた次世代の エモ・ポップ・アイコン。Rainy。というアーティスト名には、“雨のように形を変えて、世界中どこにいても、いつでも音楽の雨を降らせたい”という想いが込められている。
https://rainy.lnk.to/rainy

≪イベント情報≫
「【SDGs週間】 HAPPY EARTH FESTA 2023|GLOBAL GOALS WEEK|ハッピーアースフェスタ」
<アンバサダー就任式概要>
■日時:2023年9月19日(火)16:30〜(予定)
■会場:国際連合大学(東京都渋谷区神宮前5-53-70)
■HAPPY EARTH FESTA公式サイト:https://happyearth.jp/event/hef2023/

「Animelo Summer Live 2023 -AXEL-」
■日時:2023年8月25日(金)、26日(土)、27日(日)
※Rainy。は、26日(土)に出演します!
■会場:さいたまスーパーアリーナ
■アニサマ公式サイト:https://anisama.tv/2023

CD Single「...and Rescue Me」発売記念オンラインサイン会
■日時: 8月27日(日) 14:00〜
■対象商品:Rainy。1st CD SINGLE「…and Rescue Me」
■対象商品販売期間:8月23日(水)AM10:00~開催日の番組放送途中まで。
■オンラインサイン会詳細ページ:https://limista.jp/projects/4208

≪リリース情報≫
Rainy。「…and Rescue Me」 MV https://youtu.be/8-jqlByfL3M

1st CD SINGLE「…and Rescue Me」(※…は下3点)
2023年8月23日(水)リリース
JBCZ-4057/1,650円(税込)
【仕様】
・描き下ろしアニメ絵柄 ジャケットカード仕様
・「…and Rescue Me」MVオフショット写真入りブックレット(8P)
・描き下ろしアニメ絵柄 SNS風クリアカード3枚
【収録曲】
1 ...and Rescue Me
(読売テレビ・日本テレビ系全国ネット土曜よる6:00放送「名探偵コナン」エンディングテーマ)
作詞:AZUKI七 / 作曲・編曲 : 宮崎京一、清水"カルロス”宥人
2 世界は君とはじまる
作詞:AZUKI七 / 作曲:tomita / 編曲:中野領太
3 夏の幻(TV size)-Acoustic Cover- *ストリーミング配信なし
作詞:AZUKI七 / 作曲:中村由利 / 編曲:増崎孝司


2023年08月20日(日)

大黒摩季 新たなプロジェクト「ラテン家の人々」を結成!

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オルケスタ・デ・ラ・ルス、當間ローズとともに結成ライブを、ビルボードライブ横浜にて開催!
大黒摩季は、なりきりラティーナに扮したマキータ・ゴメスとして登場!


5月28日、有明の東京ガーデンシアターのツアー・ファイナルをもって、1年間にわたるデビュー30周年の活動を無事に完走した大黒摩季が、新たなプロジェクト「ラテン家の人々」をスタートさせ、オルケスタ・デ・ラ・ルス、當間ローズとともに、その「ラテン家の人々 結成ライブ〜¡Salsa del sol! Vol.1〜」を8月20日(日) ビルボードライブ横浜にて開催した。

大黒摩季と言えば、90年代を代表する作品「熱くなれ」や「あなただけ見つめてる」のような8ビートのロック・サウンドを想起するが、同じヒット曲でも「夏が来る」や「いちばん近くにいてね」などは16ビートの効いたラテン・ポップになっている。他にも、「夏が来る…そして」「Lie, Lie, Lie,」など数多くのラテン・サウンドで作られた作品が存在し、最新アルバム「BACK BEATs #30th Anniversary ~SPARKLE~」では、「ラテン家の人々」をともにするオルケスタ・デ・ラ・ルスと制作した「太陽のサルサ☀ 〜 ¡Salsa del sol! 〜」が収録されており、元よりラテン・ミュージック自体に対する造詣が深かった。

今回のプロジェクトは、オルケスタ・デ・ラ・ルスが掲げるスローガン「日本ラテン化計画」に大黒摩季も賛同し、新たなプロジェクトとして、「夏はみんなでラテン・ミュージックで解放されよう!」と、同じくラテンの貴公子と呼ばれる當間ローズを交え、スタートさせたもの。そもそも、構想自体は2年前にスタートし、昨年も千葉の海岸での野外ライブなども計画されていたが、コロナ禍で実現できず、今回の3アーティスト集まってのレコーディングと配信イベントに切り替えていた。そして、今年初めてのライブ開催に至ったものである。

前日、東京・浜松町のBANK30で「結成前夜祭!Maquita Gomez(マキータ・ゴメス) 初来日Welcome Party」を開催している。こちらもビルボードライブ横浜と同じメンバーが参加して、“Maquita Gomez”の初来日を祝うパーティ・スタイルのクラブ・イベントとなった。

ところで、この“Maquita Gomez”の名前を初めて聞く人がほとんどと思うが、実は、大黒摩季がこの「ラテン家の人々」を繰り広げる際に使う名前で、コロンビア在住の大黒摩季の従姉妹にあたりふだんは弁護士をしているとプロフィールは設定されている。当の本人は、ドレッドヘアに肌を黒くした濃いめのメイク、さらに派手な衣装を纏った、なりきりラティーナに扮してステージに登場する。

さて、ビルボードライブ横浜での結成ライブは、オルケスタ・デ・ラ・ルスのNORA、JINも加わり、オルケスタ・デ・ラ・ルスがライブ・アレンジした大黒摩季の大ヒット曲「夏が来る」で幕が開ける。ピアノ、ベースに3人のパーカッション、4人のブラスが入る大編成バンドをサポートに強烈なラテン・ビートが展開される。
終わると大黒摩季が退場、オルケスタ・デ・ラ・ルスのステージに。「Salsa Caliente Del Japon」、代表曲「私はピアノ」、「真夏に咲いた花」と続き、NORA, JIN の2人によるパワーみなぎる圧巻のボーカルは、ラテンのライブは初めてという観客をも即座にラテン・ビートの世界へ引きずり込む。

次は、當間ローズが登場。オルケスタ・デ・ラ・ルスのメンバーをサポートに、大黒摩季がプロデュースし配信リリースされた「AZATOI∞RUMBA」を歌う。そして、當間ローズのブレイクのきっかけにもなった婚活サバイバル番組中で使用されたバラード「I fell in love」を独特の甘い声で熱唱、そのラテンの貴公子ぶりに女子の視線を集める。

ここで、いよいよ “Maquita Gomez” が登場。前述の姿で登場するや、客席も大いに湧き上がる。Maquita Gomez の自己紹介、そしてシャレの効いた遊び心満載のトークに会場も盛り上がり、そのまま「Lie, Lie, Lie」「夏が来る … そして」を披露、オルケスタ・・デ・ラ・ルス、當間ローズとともにラテンのリズムが炸裂するステージが展開される。さらに、会場の熱気そのまま「¡Baila! ¡Baila! ¡Baila!」へ。

そして、ちょうど1年前にオルケスタ・デ・ラ・ルスとともにレコーディングし、最新アルバムに収録した「ら・ら・ら」のサルサver.で、客席と大合唱、真夏のイベントらしい解放感に満ちた会場となった。
そして、、「ラテン家の人々」のテーマソングとして作った「太陽のサルサ☀ 〜 ¡Salsa del sol! 〜」へと続く。最後は、ビールのCMでもお馴染みの「VOLARE」。誰もが知っているメロディとご機嫌なサウンドに客席の興奮も最高潮のまま、90分におよぶステージは終了した。

この日は、大黒摩季とオルケスタ・デ・ラ・ルスのNORA … この二人の親交、音楽コラボから始まって、「いつか、いっしょにラテン・サウンドでめちゃくちゃ弾けるライブをやろうね!」と交わした約束が実現した夜になった。同時に、「ラテン・ビートは本能と野生をくすぐって、気が付いたら身体がムズムズ、汗だくでスィングして、めちゃくちゃスッキリしちゃう。ラテンは太陽系の解放!」と大黒摩季が言うように、客席も気持ちを解き放ち音楽に酔いしれる熱いライブが繰り広げられた真夏の夜となった。
この新プロジェクト「ラテン家の人々」は、毎年続けていくと意気込みを語る大黒摩季。30周年を超えて、新たなステップへと踏み出した、その今後に注目していきたい!
(8月20日 ビルボードライブ横浜 2nd ステージ)

▶︎ ”ラテン家の人々” オフィシャルサイト  http://maki-ohguro.com/sp/latinfamily/
▶︎大黒摩季 オフィシャルサイト  http://maki-ohguro.com/
▶︎Orquesta De La Luz オフィシャル・サイト   http://laluz.jp
▶︎當間ローズ オフィシャル・サイト  https://www.toumarose.com

《大黒摩季 今後の活動》
■吉川晃司 Premium Night 2023 “Guys and Dolls コーラス参加
・2023年9月2日(日) 東京・日本武道館
■福原みほ 15th Anniversary Live ゲスト出演
・2023年10月1日(日) 東京・恵比寿ガーデンホール
・2023年10月16日(月) 大阪・心斎橋BIG CAT
■最新配信曲「リアル」 (映画『GONZA』主題歌)
・各音楽配信サイトにて、好評配信中!
■大黒摩季 最新アルバム 「BACK BEATs #30th Anniversary ~SPARKLE~」
▶︎BIG 盤 [3CD+2DVD] [初回限定生産]  JBCZ-9132~34 15,000 円 (税込)
・A4 サイズスペシャルパッケージ
・ブックケース仕様
・64P 写真集仕様豪華ブックレット
・本人直筆メッセージ(プリント)入り
・SPECIAL CONTENTS アクセス用シリアルナンバー封入〜「Sing」Making & Photo Gallery 
▶︎STANDARD盤 [3CD+1DVD]
・ブックケース仕様 (初回プレス分のみ)
・56P ブックレット

《大黒摩季オフィシャルファンクラブ》
https://www.m-drive.net
《大黒摩季 You Tube 公式チャンネル》
https://www.youtube.com/channel/UCmOrEqLjkfkyY4dM5cfE0xA
《大黒摩季 Twitter》
https://twitter.com/m_ohguro
《大黒摩季 instagram》
https://www.instagram.com/makiohguro/


2023年08月03日(木)

『B All Light -Vol.2-』ライブレポート

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『B ZONE』主催、all at once、宮川愛李、荒井麻珠、RAKURA出演のイベント
『B All Light』(2023.7.22)が大盛況で終了!
当日しか聞けない豪華コラボ曲も披露!


社名を『Being』から変更し、新たなステージへと踏み出した『B ZONE』。その『B ZONE』主催の次世代アーティストを中心にしたイベントの第2回目『B All Light -Vol.2-』が7月22日、東京・unravel tokyoで開催された。RAKURA、all at once、宮川愛李といった、人気TVアニメ『名探偵コナン』やシリーズなどの楽曲を手がける3組に加え、Little Glee Monsterを卒業後、ソロで活躍するシンガーの荒井麻珠という注目の若手アーティスト4組が登場。それぞれのステージはもちろんのこと、声出しあり、コラボあり、最後にはプレゼント抽選会ありといったスペシャルな内容を展開。観客との一体感も抜群で、アットホームな空間になった。

トップバッターのRAKURAは、まずは『名探偵コナン ゼロの日常』のオープニングテーマ「Shooting Star」でご挨拶。ソウルフルなボーカルを聴かせて観客を圧倒した。出演者中最年少ということで「素敵な先輩方と一緒のステージに立てて嬉しい」とコメント。まだ今年二十歳になったばかりという初々しさを残しつつ、大人びた表現力も持ち合わせたパワフルな歌声で、クラブチューンの「Night haze」や「また夜になる前に」をノンストップで繰り出す。終盤はティーンならではの気持ちを明るいサウンドで歌った「Unforgiven」などを披露。上はキャップにミニスカート、足下は赤のピンヒールのブーツという甘辛コーデと同様、女の子の中にある、大人の女性の部分とまだ少女の部分の両面で観客を魅了した。

このイベントの見所の一つは出演者によるコラボステージ。RAKURAはall at onceのITSUKIとデュエットで、Alicia Keysの「If I Ain’t Got You」をカバー。2人とも洋楽のR&Bが好きで選曲されたとのこと。アナタさえいてくれれば他にはいらないといった大人のラブソングであることを説明し、まるで恋人のような距離感で向かい合って歌った2人。後のMCでは“付き合ってるんじゃね感”が裏テーマだったことも明かされ、20歳のRAKURAに翻弄される25歳のITSUKIの様子に、客席からは笑い声がこぼれていた。

all at onceは、ITSUKIのトークで会場を盛り上げながらステージを展開。少年のような真っ直ぐさでエモーショナルに歌うNARITO、ファルセットやフェイクを交えながらスキルフルに歌い上げるITSUKI。それぞれの個性もありながら巧みなハーモニーも聴かせ、歌いながら立ち位置を変えたり、ステップや動きを合わせるなどのステージングでも魅せた。まずは『名探偵コナン』エンディングテーマ「プレイメーカー feat.大野雄大(from Da-iCE)」を繰り出し、力強いボーカルとオシャレなビートで、会場には手拍子が広がる。中盤には多幸感溢れるポップナンバー「マカロン」を歌い、肩を組んだり、観客に手を振るなど温かいムード。また、『名探偵コナン』エンディングテーマとして話題を集め、MVの再生回数が300万回を超えたというミディアムバラード「星合」では、真っ直ぐ2人で並んで歌い上げ、会場をしっとりと切ないムードで包み込んだ。

NARITOは宮川愛李とのコラボで、緑黄色社会の「Mela!」をカバー。MCでは、開演前にNARITOのネイルを宮川が塗ってあげたというエピソードも飛び出す。「Mela!」は、明るい2人のキャラクターともマッチした選曲。観客も手を左右に振って一緒に歌って、猛暑を吹き飛ばした。

続いて宮川愛李は、歌は格好良くトークは笑いに全振りというギャップで、観客を魅了した。まずは1stシングル表題曲「Sissy Sky」を繰り出すと、アツく、しかし切なくエモーショナルな歌声に、会場には手拍子が広がった。同曲は『名探偵コナン』エンディングテーマで好評を得た経緯もあって、MCではもしもステージドリンクが毒にすり替えられたらという妄想トークに発展。勝手に犯人にされたDJの迷惑もよそに、宮川は「歓声が聞こえないライブが長く続いたことで忘れていた、ライブをやる喜びやお互いを感じる楽しさを、みんなと共有できていたらうれしい」と、ライブへの思いを語った。この日は他に、ハードなギターが鳴り響くソリッドなナンバー「Reboot」や、スタンドマイクを使って少し気怠く歌った「メランコリック」など。そして最後に『レベル1だけどユニークスキルで最強です』エンディングテーマとして好評の最新曲「タンバリンの鳴る丘」を披露。曲紹介で「最後の“きょきゅ”」と嚙むあたりが実に宮川らしかった。

そんな宮川はもう1曲、荒井麻珠とコラボを披露した。2人は以前に番組で共演した経験はあるものの、一緒に歌うのは初めてとのこと。2人はMy Little Loverの「Hello,Again〜昔からある場所〜」をカバーし、会場を尊くもノスタルジックなムードで包み込んだ。

ラストは荒井麻珠が、繊細で透明感に溢れながら、芯の強さを感じさせるボーカルでイベントを締めくくった。「久しぶりにみんなのお顔が見られてうれしい」と語った彼女は、まずはドラマ『親友は悪女』主題歌「計画的プラトニック」で、会場をガーリーでポップな世界へといざなう。続いて10月4日にリリースする2ndアルバム『縁』のリード曲「永劫回帰」をいち早く披露し、ラップ調の歌い回しが絶妙にリズムと絡み合った、新しい魅力を見せつけた。次の楽曲は、まさに癒しを感じさせるナンバー「Freesia」、そして青春の1ページを切り取ったかのような楽曲「KOE」と続く。最後は「Cheese」で会場のみんなと声を合わせ、チアソングの「ENJOY!」で、タオルを回して会場と一つに。彼女自身もタオルを回しながらジャンプし、「何回聞いても嬉しい!みんなの声!」と、短い時間ながら声出しOKのライブで会場を盛り上げた。

イベントの最後には、出演者全員がお揃いのTシャツを着て登壇。全員のサイン入りTシャツのプレゼント抽選会を行った。「みなさんがとても温かく、みんなの声が聞けて嬉しかった」と荒井。「今日はたくさんの人が来てくれて、なかなかご一緒できない人とコラボさせてもらえて、忘れられない日になりました」と宮川。ラストは全員で、milet,Aimer,幾田りらの「おもかげ」を歌った。ハモったりソロで歌ったり、お互い感じ尊重し合いながら、5人5様の歌声と個性で聴かせた同曲。まるでずっと前からの友達のような仲の良さと息の合い方は、きっとそれぞれが同じ夢や目標を持って頑張っているからだろう。
ちょっとしたフェスのような豪華な内容で、アットホームな温かい雰囲気。出演者も観客も、全員が「楽しかった」と口を揃えたこのイベント。次回は誰と誰がどんなコラボを繰り広げるのか、第3回が楽しみになった。

文:榑林史章
撮影:小境勝巳

7/22 『B All Light Vol.02』セットリスト

<RAKURA>
M1.Shooting Star
M2.We Fallin’
M3.Night haze
M4.また夜になる前に
M5.Unforiven
M6.Weekend Dance

RAKURA×ITSUKI(all at once)コラボ曲
If I Ain’t Got You / Alicia Keysカバー 

<all at once>
M1.プレイメーカー
M2.もういんじゃない
M3.RIVALS
M4.マカロン
M5.星合
M6.The Greatest Day

宮川愛李×NARITO(all at once)コラボ曲
Mela! / 緑黄色社会カバー

<宮川愛李>
M1.Sissy Sky
M2.Reboot
M3.メランコリック
M4.思案ブルー
M5.タンバリンの鳴る丘

宮川愛李×荒井麻珠コラボ曲
Hello,Again / My Little Loverカバー 
<荒井麻珠>
M1.計画的プラトニック
M2.永劫回帰
M3.Freesia
M4.KOE
M5.Cheese
M6.ENJOY!

全員歌唱 
おもかげ / milet,Aimer,幾田りらカバー

RAKURA https://rakura-official.com
all at once https://aao.bzone.co.jp
宮川愛李 https://mykwai.net
荒井麻珠 https://araimaju.com


2023年07月27日(木)

新山詩織 Live 2023『何者 〜十年十色〜』 2023.7.21 @渋谷 PLEASURE PLEASUREライブレポート

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『新山詩織デビュー10周年記念アルバム発売記念ライブ、大盛況で終了!
音と映像が絡み合い、さらに深みと攻めの世界観が増した新山詩織のライブの模様をお届けします!
そして10月にアコースティックツアーも決定!』


一時離れていた音楽の世界に復帰してから2年。フルアルバムとしては実に6年半ぶり、7月5日にリリースしたニューアルバム『何者〜十年十色〜』を引っ提げて、シンガーソングライター・新山詩織が東名阪でツアーを開催。そのファイナルを飾った東京公演の模様をレポートする。

この日は後輩にあたるレーベルメイトのRan(https://ran-official.com)がオープニングアクトを務める。新山もお気に入り曲だという「sheets」を始め、3曲を披露。初々しくも堂々たるパフォーマンスで大いにステージを温めた。
その後開演までのひと時に流れたBGMは、The Birthday、THEE MICHELLE GUN ELEPHANT、The pillows、BUMP OF CHICKEN、ART-SCHOOL等々(詳は、https://twitter.com/niiyama_shiori/status/1682712165692887043で紹介)。毎回新山が影響を受けてきたフェイバリットソングに触れられるこの時間もファンにとっては楽しみの一つになっている。
しばらくして、いよいよ本編がスタート。和久井沙良の幻想的なピアノ演奏に乗って登場した新山は、盛大な拍手を浴びながら颯爽とステージ中央へ。白いノースリーブのブラウスにすらりとしたパンツルック、かなり明るめのカラーリングにウェーブがかかったヘアスタイルがぐっと大人っぽく見える。
1曲目はニューアルバムの中から表題曲の「何者」と共にキーになっているという「Spotlight」。ジャジーなサウンドに乗り、ハンドマイクで横揺れしながら心地よいヴォーカルを響かせる新山。冒頭からこんなにもラフで動きのある彼女を見るのは初めてだ。新作『何者〜十年十色〜』は、人間誰しもが覚えのある心に負った「かすり傷」をテーマに、ネガティブだったりダークではあるけれど、それをあえて隠さずさらけ出してみようと作られた作品。心を解放したことでステージングにも変化が表れているのか? 始まったばかりだというのに様々な変貌にワクワクが止まらない。
2曲目は愛器のギブソン ES-335を鳴らしながら、「アーティストとしてのターニングポイントとなった曲」と自らが語る「絶対」を披露。魂を震わせながらの歌声から、いかにこの曲が彼女にとって今も大切な存在であるかを感じさせられる。

「先週の名古屋、大阪に続き、ここ『渋谷PLEASURE PLEASURE』に立てることを本当に楽しみにしていました。何より今日は、新曲をがっつり含めたセットリストになっていて、皆さんからの声、レスポンスが欲しい曲がたくさんあるので、最後まで楽しんでいってください。」

客席を明るくし、オーディエンスの顔をしっかり見ながら丁寧に語りかけた後は、部屋で一人過ごす日常のシーンを切り取った2曲を披露。まずは20歳で初めて一人暮らしをした際ホームシックにかかってしまった時に作った「ワンルーム」。アコギの優しいストロークに、ファルセットと地声が行き来する素朴な歌声が味わい深い。続く「夜の魔法」はニューアルバムからのナンバー。スクリーンには歌詞とシンクロするアニメーションが映し出され、より鮮明に曲の世界観へと誘ってくれた。肩の力が抜ける軽快なサウンドに自然と手拍子が起こり、新山も笑顔を浮かべ楽しげだ。曲終わりには客席から「イエーイ」と歓声が飛び出すほどの盛り上がりを見せた。
続いて、新山と和久井以外は一旦退場。創造性豊かなピアノのインプロビゼーションから「I can’t tell you」へ。ますます息も相性もぴったりの二人は、互いの感情の波を重ね合わせながら深遠な空間を作り上げていった。ここでもまた曲終わりで「ヒュ〜!! ブラボ〜!!」の歓声が響いた。

「この曲は去年の9月のアコースティクライブのツアーで(和久井)沙良ちゃんと何度も色んな場所で披露してきたのですが、改めて今日ここで歌うことができて本当に嬉しいです。前回は配信リリース後の披露で、今回はアルバム収録曲としての披露ということで、また違った気持ちで演れました。とにかく沙良ちゃんのイントロが凄すぎて、ずっと聴いていたい(笑)!! 本当に素敵で感謝しかありません」。

新山の言葉に「ちょっと長すぎたかな?」と、今回のツアーのバンドマスターを務めた和久井が、少し照れる。そんなアットホームな雰囲気の中、ギターのイシイトモキも加わり、次はトリオ編成でニューアルバムの中で唯一のバラード曲「あなたに」を、オリジナルとは異なるピアノとアコギと歌のみのよりシンプルなアレンジで披露した。ラブソングが少ない新山作品の中で、美しく尊い恋心を鮮やかに描いた今作。ぜひ原曲もCDでチェックして欲しい。
ここでリズム隊の二人、新山のツアーは初参加となるベースのまきやまはる菜とドラムの山近拓音も戻って、再びバンド編成に。新山のアコギ弾き語りで静かに始まったのは、盟友・山崎あおいとの共作「Free」だ。儚くも伸びのあるピュアな歌声に寄り添った情感たっぷりのイシイのギター・ソロも秀逸である。さらに中盤は「Do you love me?」「Keep me by your side」とミディアム調のゆったりしたナンバーが続く。ニューアルバム収録のこの2曲は、日々の中で感じる「寂寥感」や「生きづらさ」が綴られた歌詞なのだけれど、ハートフルなアレンジと包容力のある演奏によって、「大丈夫、無理しなくていいんだよ」と優しく包み込んでくれるような安心感を与えてくれる居心地の良い時間が刻まれていった。
ここから一気にギアチェンジ。それまでの柔らかな照明から一転、真っ赤なライティングに色を変えたフロアにノイジーな爆音が轟き、「ここからは皆さん立ってもいい時間です。最後まで一気に盛り上がっていきますが、皆さん行けますか!?」と、激しく煽ってアッパーな楽曲を連打する後半戦がスタート。まずは2ndアルバムに収録した懐かしのロックナンバー「Dear friend」で、ボルテージを急加速させていった。それまでじっと聞き入っていたオーディエンスもこの時を待ち構えていたようにスタンディングで拳を振り上げたり、手に持ったタオルを振り回すなど高揚が見て取れる。それでもなお曲中に「皆さんもっと行けるんじゃないですか!?」と促し、自身もES-335をかき鳴らしながら気迫のこもったプレイを見せる。続いては、ホーンをフィーチャーしたノリの良いロックンロール「Hate you」。しゃくに触る相手に向けて「あなたが嫌い」と繰り返すセンセーショナルな歌詞を、生々しい感情を乗せたヴォーカルで痛快に歌い切った。どんどん熱量が増す中、もう一曲ニューアルバムから新境地を窺わせるファンクテイストなナンバー「約束」。フロア全体に響く盛大なクラップに、巧みなヴォーカリゼーションで応える新山。曲間ではソロ回しをしながらのメンバー紹介もあり、客席とステージの一体感はより一層の高まりを見せた。

「皆さん楽しんでますか? あっという間に次の曲で最後になります。ニューアルバムの中でまだ演ってないこの曲をラストに持ってきました。この曲で皆さんと最後盛り上がっていきたいと思います!」
そう語り、現在の新山の心の内を最もリアルに投影した「何者」を投下。アーティキレーションを効かせたバンド演奏が生み出す立体的なサウンドと、揺るぎのない歌声、クールに決まったポエトリーリーディングも実にカッコ良く、この日のクライマックスを迎えて本編は幕を閉じた。

鳴り止まぬアンコールに応じてツアーTシャツ姿で再登場した新山とメンバーたち。センターに立つ新山にだけスポットライトが当たり、「ふっ」っと大きく息を吸い込んだ後弾き語りで「だからさ」を歌い始める。10年前発表のアーティストデビュー曲をアンコール1曲目に配置するという原点回帰の趣も漂わせつつ、2番からはバンドも加わってどっしりと叙情的な歌声をフロアの隅々にまで行き渡らせていった。
そしてラストはデビューシングル「ゆれるユレル」。明るくなった客席を広く見渡しながら、バンドと一丸となって伸び伸びと歌い、開放感溢れる晴れやかなエンディングを迎えた。

ライブ後は、8月にMaica_nとのスプリットインストアツアーが決定したことと、去年好評を博した和久井沙良とのアコースティックライブを10月に開催することを発表。デビューして満十年。アルバムタイトルの文字通り十年十色の経験を重ね、音楽性を培ってきた新山詩織。表現者としての成長を鮮明に浮かび上がらせた今回のステージから、今後どのように変化していくのかますます楽しみになってきた。

TEXT:松原由香里(music freak magazine編集部)
撮影:達川範一(B ZONE)

新山詩織 Live 2023『何者 〜十年十色〜』
2023.7.21 @渋谷 PLEASURE PLEASURE

<セットリスト>
1.Spotlight
2.絶対
3.ワンルーム
4.夜の魔法
5.I can’t tell you
6.あなたに
7.Free
8.Do you love me?
9.Keep me by your side
10.Dear friend
11.Hate you
12.約束
13.何者
EN.1 だからさ
EN.2 ゆれるユレル

(サポートメンバー)
和久井沙良(key&ライブアレンジ)/イシイトモキ(gt)/まきやまはる菜(ba)/山近拓音(dr)

★アコースティックツアー決定!
出演:新山詩織(Vo,Ag) / 和久井沙良(pf/key)
10/14(土)北海道・札幌 くう
10/15(日)東京・ブルースアレイジャパン
10/21(土)愛知・BL cafe
10/22(日)大阪・ヒルズパン工場

★新山詩織 OFFICIAL SITE
http://niiyama-shiori.com/